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日蓮大聖人・池田大作

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全国最高協議会 「新しい出発」「新しい建設」を

2001.8.7 スピーチ(2000.11〜)(池田大作全集第92巻)

前後
1  社会の中へ、民衆の中ヘ
 つねに「新しい出発をしよう!」「新しい建設をするのだ!」――そう決意できる人間が、最後に勝つ。
 「もう、これでいい」と思ったら、敗北の人生である。
 仏法は勝負である。生命は永遠に戦いである。
 強く、また強く、生きぬくことだ。
 いずれの社会でも、現実は厳しいものだ。その現実を勝ち抜いていくことが、仏法の力である。
 さまざまな苦難は、だれ人も同じである。
 なぜ信仰するのか。そこに深い意義があることを知らねばならない。
 ともあれ、学会は、日蓮大聖人の仏法を広宣流布するためにある。その途上においての戦いは、当然、熾烈を極める時もあるだろう。
 大聖人は、日本中から猛反撃を受けた。しかし、断じて屈せず、人類の希望の永遠の大道を開かれた。その大聖人の御精神を受け継いだのが、われわれである。
 大聖人は仰せである。
 「智者とは世間の法より外に仏法をおこなわ」と。
 仏法は虚栄の伽藍の中にあるのではない。観念でもなければ、おとぎ話でもない。現実社会の中にある。
 大聖人の仏法は、人間の中へ向かっていく。牧口先生、戸田先生も、悩める民衆のまっただなかで弘教を貫かれた。
 人に尽くし、喜びをあたえる。幸福と勝利の花を咲かせる。社会に「正義の旗」を打ち立てる。ここに仏法がある。学会の前進がある。
 広宣流布の拡大は、折伏・弘教である。それが実質的に「民衆の時代」の土台を固めていく。
 現実に拡大していけるのが、本当の指導者である。それができないのは保身の指導者である。
2  リーダーの使命は「皆の心を軽くしてあげる」ことだ。それには、慈愛あふれる言葉と振る舞いが大事である。逆に、「人は何でも言うことを聞く」と思い上がり、まるで「機械のように」人を動かそうとするのは権威主義である。
 学会は、あくまで「人間主義」である。あらゆる広宣流布の戦いも、そしてまた、一つの例をとってみれば、「聖教新聞」の拡大も、″命令的にやらせる″のではなく、つねにあたたかい心で進めていただきたい。「一緒にやりましょう」という気配りにあふれた呼びかけでなければ、皆の心の奥に強くあたたかく響かない。
 ともあれ、皆が健康で、楽しく、その使命が達成できるように、最高幹部が真剣な祈りを送ることだ。
 そしてまた、自分自身の行動も、つねに模範を示していく実像でなければならない。それを横着な態度をとったり、権威主義の傲慢な姿であっては、懈怠(仏道修行を怠ること)に通ずる。
 いかなる会合にしても、皆が喜び、納得し、みずからがやる気になるようにしていかなければ、真実の指導ではない。せっかく集まってくれたのに、中心者が無愛想な態度では、まことに失礼千万だ。「皆さん、ありがとうございます」「どうか、よろしくお願いします」等、さわやかに、心をこめて語ることだ。
 そして一回一回、魅力ある、有意義なものになるよう工夫し、「会合革命」をお願いしたい。
3  孫文″大事業は大志から!″
 皆さまの「新しい出発」にあたり、世界の箴言を贈りたい。
 近代中国の大指導者・孫文の夫人である宋慶齢そうけいれい女史は、「中国の良心」とたたえられた女性である。宋女史は言った。
 「私たちは、人民と密接な関係を保持しなければなりません」(イスラエル・エプシュタイン『宋慶齢』久保田博子訳、サイマル出版会)
 創価学会も永遠に「民衆とともに」進む。異体同心で進む。
 さらに女史は言う。
 「もし私たちが、まちがった噂や警告が私たちを攪乱するのに任せておけば、革命は失敗するでしよう。しかし、私たちは断固としておりますから、革命は失敗するようなことはありません」(同前)
 悪意のデマが広がるのを放っておいてはいけない。リーダーは、断じて戦わねばならない。そうでなくては会員を守れない。
 一方、孫文は、こう語っている。
 「大きな事業をやりとげるには、なによりも大きな志をいだき、大きな度胸をもち、大きな決心をしなければならない」(林要三訳、『孫文選集』2、伊地智善継・山口一郎監修、社会思想社)
 私たちのめざす広宣流布ほど、壮大なロマンはない。これほどの正義の理想はない。皆さまは、この偉大なる広宣流布の″将の将″である。
 戸田先生は厳しくおっしゃった。
 「指導者は、どんなに辛かろうが、人前では、生き生きとしていなければならない。その姿に同志は安心し、ついてくる。
 皆に希望をあたえ、確信をあたえるのが幹部である」と。
 ゆえに皆さまは、どこまでも「信心即生活」「信心即健康」の模範のリーダーであっていただきたい。私も毎朝毎晩、皆さまの健康と長寿を、強く深く祈念している。

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