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世界広布四十周年記念マレーシア創価学会… 二十一世紀へ「黄金の扉」は開いた!

2000.12.1 スピーチ(2000.11〜)(池田大作全集第92巻)

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1  マレーシア創価学会の大勝利、万歳!
 二十一世紀へ雄々しく飛翔するマレーシアは、無限の希望の光に包まれている。その若々しい躍動の天地を、ついに念願かなって、十二年ぶりに訪問させていただくことができた。
 私は感無量である。お国の目覚ましい大発展を、心から祝福申し上げたい。
 わが敬愛するマレーシア創価学会(SGM)の皆さま方は、理事長、婦人部長を中心に、「良き市民」「良き国民」として、社会からも、そして国家からも、絶大なる信頼を勝ち得ておられる。新世紀を担う青年の成長と活躍もすばらしい。皆さま方の尊い真心の結晶であり、大福運の象徴である広宣流布の会館も、続々と誕生している。
 私も先ほど、二〇〇一年の十一月に完成する「総合文化センター」(地上十三階、地下三階)の建設現場に立ち寄り、工事が順調に進み、すばらしい社会貢献の広場となるよう題目を唱えさせていただいた。
 きょうのこの会場(マレーシア文化会館)には「新世紀 全勝之年」と掲げてある。わが人生を勝ちぬくための信仰である。幸福になるための信仰である。
 マレーシアの皆さまは、すべてに勝利した。私は、心から「マレーシア創価学会の大勝利、万歳!」「皆さま方の栄光、万歳!」と称えたい。(拍手)
2  今回の訪問では、国立プトラ大学において、光栄にも、私は「名誉文学博士号」を頂戴した。この栄誉を、何よりもまず、わがマレーシアの同志の皆さまとともに分かちあわせていただきたい。
 まことに荘厳な儀式であった。式典のすみずみまで、関係者の皆さま方の真心がこもった温かな歓迎に感謝は尽きない。
 プトラ大学の先生方も、マレーシア創価学会の皆さま方の社会貢献を、心から賛嘆されていたことを、私は、つつしんで、お伝えさせていただきたい。(拍手)
 また昨日(十一月三十日)は、新しい首相府で、マハティール首相と再会し、「二十一世紀のマレーシアと世界」を見つめて、有意義に語りあった。二年前の九月、「第十六回共和連邦競技大会」で皆さま方が披露された、あの見事な「五千人の人文字」も話題になった。首相もあらためて感嘆しておられた。
 滞在中の一日一日、皆さま方とともに、「黄金の歴史」を刻むことができた。すべて、皆さまのおかげである。心から御礼申し上げたい。(拍手)
3  「心の財」こそ三世永遠の宝
 それは、三百年ほど前の貴国マレーシアの物語である。ある少年が、来る日も来る日も、お父さんから、語学の勉強を仕込まれていた。
 遊び盛りの年齢である。ある日、少年は、とうとう「もう勉強はいやだ!」と訴えた。
 皆さま方にも、経験があるかもしれない。だが、その時、お母さんは、少年を頭ごなしに叱らなかった。ここが一つのポイントである。
 お母さんは、優しく諭すように、なぜ学ぶことが大事なのかを語って聞かせたのである。
 「もし、私たちがあなたにある程度の財産を残したとしても、あなたの運が悪ければ、それは一瞬のうちに目の前から消え失せてしまうでしょう。しかし立派な知識と学問は、そのようなものではありません。命があなたの体から離れて行く時に始めて、それは離れて行くのですよ」(『アブドゥッラー物語』中原道子訳、平凡社)と。
 これは″マレー文学の古典″と言われる『アブドゥッラー物語』の一コマである。この少年アブドゥッラーは、やがて、母の期待に応えて、″言語の教師″として歴史に名を残していった。
 このお母さんの教訓は、まことに含蓄が深い。わがマレーシア婦人部のように、聡明にして、懐の深い智慧と哲学の言葉である。
 どんなに、お金があっても、気まぐれな運命の嵐の前では、はかないものである。それに対して、深く身につけた教養や技術は、たしかに、一生の財産となる。だからこそ、教育が大事なのである。

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