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日蓮大聖人・池田大作

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「4.2」記念幹部会、第10回第2東京… 勇気の人こそ永遠の勝利者

1999.4.2 スピーチ(1998.11〜)(池田大作全集第90巻)

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1  人間の「栄誉」は、わが胸中に
 キム郡守の愛情こもるスピーチに、厚く感謝申し上げます。「哲学性」と「確信」と「深き心情」がそろった、素晴らしきお話でありました。(拍手)
 「最も快い会合は、仲間が朗らかに敬意を表し合うような会合である」(高橋健二編『ドイツの名詩名句鑑賞』郁文堂)。このゲーテの言葉通りの会合が、わが創価学会の会合であります。
 また「ひとりの人間の評価と価値は、心と意志のなかにある。そこに人間の本当の栄誉が宿るのだ」(『世界の名著』19,荒木昭太郎訳、中央公論社)と。モンテーニュ(フランスの思想家)の言葉であります。
 人間の栄光は「虚飾の栄誉」の中には断じてありません。「わが胸中」にあるのです。
 「偉大なる行動こそが、偉大なる精神を語る」。ジョン・フレッチャー(イギリスの劇作家)の言葉です。
 行動なき指導者は、うそつきであります。口先ではなく、本当に苦労し、自分が犠牲になっていくのが、本物であります。
 鄧穎超とうえいちょうさん(中国の周恩来総理夫人)も言っておられた。「傲慢になってはいけません。民衆から離れてはいけません」全指導者が、この通りに進むべきであります。(拍手)
2  韓国青年の叫び「奮起せよ! 時は二度と来ないのだ」
 戸田城聖先生は、叫ばれました。「青年よ、社会の柱たれ! 青年よ、社会の眼目たれ! そして、青年よ、社会の大船たれ!」と。
 そして逝去された――今日の日であります。
 一九一九年の三月一日。尊敬する貴国の天地から、人類史の流れを変えゆく若人の正義の声が、怒涛となって湧き起こりました。これこそ、不滅の「三・一独立運動」であります。
 ″凶悪な日本″の暴虐に対して、真の獅子である貴国の民衆が、勇敢に「独立万歳!」の叫びを放ったのであります。このソウルの大地を揺るがす決起のなかに、貴・清道チョンド郡の出身の二人の情熱みなぎる青年がおりました。
 彼らは、疾風のごとく、美しき故郷に舞い戻って、この劇的な模様を皆に伝え、同志を糾合していった。青年たちは、烈々たる檄文をつくり、市場など、要所、要所に張り出していった。
 そこには、こう記されてありました。
 「わが同胞兄弟よ! この時期を逃さず、わが三千里の国土を取り戻さなければならない。死は、一度のみである。何ゆえに、このように、じっとしているのか!
 今はどういう時かを知れ! さあ、奮起しよう! 時は二度と来ないのだ。独立万歳!」と。
 これに対し、陰険極まる日本の支配勢力は、弾圧に弾圧を加えました。
 卑劣にも、リーダーの留守宅に押し入り、その老いたる母まで拘束した――何と残虐な日本でありましょうか。
 しかし、若き闘士は、圧迫があればあるほど、炎と燃えた。これが韓国人の強さであります。これに比べると、日本人の精神は弱い。
 そして、貴郡の「高貴なる青春の連帯」は、まさに八十年前の今日、四月二日にも、愛する祖国の太極旗を翻しながら、「独立万歳!」の勝鬨を、昼となく夜となく天空高く轟かせていったのであります。
 貴国を源流とする、この非暴力の民衆の勇気こそが、そのまま中国へ連動し、さらに、あのインドのマハトマ・ガンジーに引き継がれ、やがて「アジア・アフリカの独立運動」にも大きな波動を広げていったことは、二十世紀の不滅の歴史であります。
 韓国を大きな起点に「変革」は始まったのであります。
 正義によって立ち、ひるまずに、真実を、強く、また強く叫び切った勇者が必ず勝つ! それを若き諸君は忘れないでいただきたい。
 勇気です。勇気の人こそが、魂の勝利者として永遠にそびえ立っていくのであります。
3  二十年前の五月三日、「会長勇退の総会」を終えて、創価大学の中央体育館の渡り廊下を、私が歩いているときのことでありました。会場に入れない学会員の方々が、ずっと待っていてくださり、「先生!」「先生!」と大きな声で、手を振りながら駆け寄ってこられました。
 それは、わが第二東京の、けなげな婦人部の方々でありました。そこには、何ものにも負けない、何ものをも恐れない、「創価学会、万歳!」との誉れ高き響きがありました。
 無名の会員の方々の中にこそ、「真実」があったのであります。私は、その方々を思って、今でもお題目を送っています。
 そのとき、一人の母が背負っておられた幼子も、今や、立派に成長して、第二東京男子部のニュー・リーダーとして、颯爽と大活躍しているという報告を、先日、私は、うれしくうかがいました。また手紙もいただきました。一生涯、大切にいたします。
 きょうは、大勝利への第二東京総会、本当におめでとう!(拍手)

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