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中国・南開大学「名誉教授」、周恩来研究… 「民衆奉仕」の周総理に学べ

1998.11.25 スピーチ(1998.3〜)(池田大作全集第89巻)

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1  中国革命の淵源となった誉れの南開大学
 それは一九一九年のきょう、十一月二十五日のドラマであります。
 中国の天津の地で、凍てつく寒さをものともせず、誕生まもない私立大学の創立記念の式典が行われました。
 誉れの一期生は、わずかに九十六人。しかし、一人一人が一騎当千の英才であった。その若き心には、正義の闘魂が、東天に昇りゆく旭日のごとく、光を発していた。
 そして、ともに大理想に生きゆく同志の連帯は、あの『三国志』の「桃園の誓い」(蜀の劉備・関羽・張飛が若き日に桃園に義を結んだこと)のように不動であった。この尊貴なる栄光の学府こそ、我らの敬愛する「南開大学」なのであります。(拍手)
 少ない人数が「核」となって、大いなる偉業の回転が始まる。これが歴史の常であります。
 貴大学の、おごそかな出発も、そうでありました。創価学会学生部の結成も、また同じであります。
 日蓮仏法では、貴国の有名な「周の武王」の勝利を通しながら、「異体同心なれば人人すくなく候へども大事を成じて」――(日蓮一門は)異体同心なので、人数は少ないけれども大事を成就していく――と説かれております。
2  日本の理不尽きわまる「対華二十一カ条要求」(第一次大戦の一九一五年〈大正四年〉、日本が中国に二十一ヶ条から成る権益の拡大を要求したこと)に対し、時あたかも、この一九一九年、中国の勇敢なる学生たちは、激怒して立ち上がった。
 その抗議の波が、澎湃と大地を揺るがしていました。これぞ、「中国革命」の淵源として永遠不滅の「五・四運動」であります。
 新しい時代への先陣を切るのは、常に学生である。創価学会も、そうでなければならない。そして、日本での留学から決然と舞いもどって、この大闘争の先頭に立ったのが、わが南開大学の第一期生である周恩来青年その人なのであります。(拍手)
 周青年は、この時、二十一歳。きょう集った学生部の諸君と、まさに同年代であります。総理は、青春時代から、激戦また激戦。そのなかで、″二十世紀の諸葛孔明″たる自分自身を鍛え上げていかれた。
 諸君の中からも、「二十一世紀の諸葛孔明」と仰がれるような、力ある大指導者が陸続と育ちゆくことを、私は信じ、待っております。そのための、一日一日の勉学であり、学会活動の薫陶であると思ってもらいたい。
3  心から尊敬申し上げる世界的な大数学者のこう学長、またご一行の先生方。
 周総理生誕百周年の本年、総理の母校である貴大学より、私は、あまりにも意義深い「名誉教授」の称号、ならびに「周恩来研究センターの名誉所長」の栄誉を謹んで拝受いたしました。厚く御礼申し上げます。(拍手)
 (会合の席上、中国・南開大学ならびに同大学周恩来研究センターから、池田SGI〈創価学会インターナショナル〉会長に対する顕彰が行われた。侯学長一行が出席し、南開大学の「名誉教授」、周恩来研究センターの「名誉所長」の称号が贈られた)
 貴大学の力強い校歌には、「鍛えあげなむ/名実ともの正義の振る舞い!/渤海の水際/白河のほとりに/巍々たる我らが南開精神!」と雄々しく謳われております。
 この「南開精神」とは、逆境を恐れず、試練を断固として乗り越えていく魂であり、周総理に連なる進取・開拓のスピリットであります。

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