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日蓮大聖人・池田大作

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ブラジリア「名誉市民証」等授与式、第2… 創価の世紀へ新しい人材を 新しい前進を!

1998.7.20 スピーチ(1998.3〜)(池田大作全集第89巻)

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1  幸福とは「使命のために働く」こと
 きょうは、ブラジルの首都・ブラジリアの議会から、わざわざ議長ご一行が来てくださった。心から歓迎し、感謝申し上げたい。
 (会合の席上、ブラジルの首都ブラジリアから牧口初代会長、戸田二代会長と池田SGI〈創価学会インターナショナル〉会長夫妻に対する顕彰が行われた。ブラジリア連邦区議会のルシア・カルヴァリョ議長ら一行が出席。初代会長、二代会長への特別顕彰、またSGI会長夫妻にブラジリアの「名誉市民の称号」が贈られた。)
 サッカーのワールドカップでも、ブラジルの素晴らしい力に、世界が感動いたしました。(拍手)
 幸福とは、いずこにあるか? ローマの哲人皇帝として名高いマルクス・アウレリウスは、明快に答えた。
 「人間の喜びは人間固有の仕事をなすにある」(『自省録』神谷美恵子訳、岩波文庫)
 人間の喜びは人間として、人間でなければできない仕事をやるところにある、と。すなわち、正しき思想を求め、悩める人を救っていくという行動である。
 ゲーテも「よろこびをもって仕事をし、なしとげた仕事をよろこべる者は幸福である」(『ゲーテ全集』13、岩崎英二郎訳、潮出版社)と言っている。
 大哲人の言葉である。仏法の生き方と、まったく一致する。
2  イギリスの哲学者カーライルも論じた。
 「自分の仕事を見いだした人は幸いである。それ以外の幸福は求めぬがよい」「働くことができない、人間として使命を果たすことができない、これが結局、人間の唯一の不幸なのである」(『過去と現在』上田和夫訳、『カーライル選集』4、日本教文社)
 果たすべき使命がある。その使命に向かって進んでいる――その人こそが「幸福」なのだと、哲人たちは教えたのである。
3  トインビー博士も、そうであった。
 「博士のモットーは何でしょうか」。私が尋ねると、博士は言われた。
 「さあ、仕事を続けよう!――池田さん、これです。私のモットーは」
 私が四十代半ばの時である。
 さあ、きょうも仕事をしよう!――これが人間である。
 なすべき仕事をしないで、ずるく立ち回り、ただ食べて寝て、テレビを見て、遊んで……そんな人生の、どこが幸せか。どこに本当の充実があり、大歓喜があるだろうか。
 遊んでいるうちに、人生は、あっという間に終わってしまう。人間と生まれて、何か価値ある仕事をやりとげないで死ぬのでは、動物と同じである。
 私どもは、果たすべき使命が明確になっている。広宣流布という、全人類を幸福にする最高の仕事がある。この使命の道で苦労しながら、学会活動に励めることは、最高に幸福なのである。それを自覚できるかどうかである。

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