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日蓮大聖人・池田大作

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第23回本部幹部会、第七回婦人部幹部会… われらの前進が「民主」の前進

1998.6.16 スピーチ(1998.3〜)(池田大作全集第89巻)

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1  ルソー「勇気なくして幸福なし」
 楽しき幹部会、おめでとう!(拍手)この不景気にあっても、学会は、元気である。偉大な前進の姿である。だれもが本当に、うらやましがっている。(拍手)
 フランスの大思想家・ルソーの『エミール』に、こうある。
 「勇気がなければ幸福は得られない。戦いなしには美徳はありえない」(今野一雄訳、岩波文庫)
 『エミール』といえば、よく戸田先生と語り合った。勇気なくして幸福はない。人生の価値は創ない――これは鉄則である。
 またイギリスの詩人・バイロンの言葉に「私の心の奥底には、私に敵対する者をはね返す闘志が漲っている」と。
 学会精神に通じる言葉である。
2  六月は牧口先生の生誕の月(一八七一年〈明治四年〉六月六日生まれ)である。
 とともに、牧口先生が、日蓮大聖人の仏法と巡りあわれた月でもある。(一九二八年〈昭和三年〉の六月)本年で七十周年。入信の時、五十七歳であられた。
 普通であれば、名校長として功なり名を遂げて、悠々自適に、晩年を送ることもできたはずである。しかし、そんな安逸はなげうって、命を懸けた「精神闘争」を開始された。じつに五十七歳からである。
 きょう、お集まりの皆さまの中にも、同年齢の方がおられると思う。多くの方は、もっと若い。早くから老けこんではならない。
 牧口先生のように生き生きと生き抜いていただきたい。若々しく生きてもらいたい。それが仏法である。生命の本当の姿である。
 「よし、皆に尽くして生き抜こう!」と立ち上がれば、若くなる。人々のために生きれば、若くなれる。必ずそうなっていくのが、南無妙法蓮華経の力である。
 反対に、ただ「自分のため」――そうなってしまえば、いっぺんに老けてしまうものだ。
 自分の人生である。″義務だから″でも、″命令だから″でもない。自分自身の決意で、生き生きと生きることである。
3  牧口初代会長も闘争――日本人の意識革命に挑戦
 牧口先生の「精神闘争」――。先生は特に、日本の封建時代の遺風である「長いものには巻かれよ」という、古いかたくなな意識を一掃せよ! と訴え続けた。
 要するに、民衆が「御上」の言いなりになる時代は終わった。今は″租税(税金)の使途(使い道)は、人民みずからが監督する″という自治が発達していく時勢である。
 つまり、これまで専制政治のもとで、奴隷扱いに甘んじてきた国民が権利(参政権など)を得て、一個の人格として尊重されるようになったのである。にもかかわらず、国民がせっかく手にした権利の行使に臆病で、意気地なしであれば、国家も社会も変えることはできないではないか!――と。
 『創価教育学体系』の、先駆的な洞察である。本当に偉大な先生である。
 戸田先生は、牧口先生を心底尊敬し、師弟の絆に命を懸けておられた。その峻厳な姿にふれて、私は感嘆した。「偉大な戸田先生が、これほどまでに尊敬しておられるのだ。牧口先生は、どれほど、すごい先生であられたことか」――と。
 その偉大さは、ますます、はっきりとわかってきた。だから私は、牧口先生を宣揚するのである。
 牧口先生は繰り返し、繰り返し、主張された。
 「民衆よ利口になれ! 民衆よ覚醒せよ! 民衆よ勇気をもて! 民衆よ結合せよ! 団結せよ!」と。
 私が「民衆よ賢くあれ!」と何度も語ってきたのは、牧口先生、戸田先生の教えそのままなのである。その淵源は日蓮大聖人の仰せである。

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