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日蓮大聖人・池田大作

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第一回青年部「3.16」記念大会 青年よ、つねに正義とともに立て!

1998.3.13 スピーチ(1998.3〜)(池田大作全集第89巻)

前後
1  「3.16」の魂は「勝つこと」にある
 「3・16」。その魂は、盛大な儀式でもなく、かっこうのよい言葉でもない。大事なことは、ただ一つ、「勝つこと」である。
 人生も、広宣流布も、「勝つか、負けるか」、この二つしかない。
 諸君は、断じて勝っていただきたい。どんなに言いわけしても、負ければ惨めである。バカにされるだけである。一人残らず勝ち切って、堂々たる人生を飾っていただきたい。(拍手)
 きょうは、懇談的にお話ししたい。
 四十年前(一九五八年)の三月。「三月十六日」の式典に先立つ、ある日、ひとつの事件が起こった。本山への記念総登山が行われていた。ところが、本山に殺人犯が紛れ込んでいるという知らせがきたのである。
 静岡の伊豆で、老夫婦を殺害するという強盗殺人事件が起きた。その犯人が来ているという。
 八方、手を尽くして探したが、手がかりをつかんだ時には、もう逃げてしまっていた。
 このころ、戸田先生は、お体の具合が悪く、横になっておられたが、私が事件を報告すると、こう言われた。
 「まことにかわいそうな事件だ。いちばんかわいそうなのは殺された老夫婦だ。その家族もかわいそうだ。お題目をあげてあげなさい。そして、殺した青年もかわいそうだ。一生、苦しむだろう」
 やがて犯人の青年はつかまったが、殺されたほうも、殺したほうも、その家族も友人も知り合いも、皆が苦しむ――これを「地獄」という。絶対に、そんな地獄をつくってはいけない。
 その反対に、皆を楽しくさせ、喜ばせ、幸福にしていくのが「仏法」なのである。
 自分も幸福になる。七代前、否、その前までの先祖も救える。子孫末代までも救い、栄えさせていける。それが仏法の大功徳である。
 先生は言われた。
 「本当にかわいそうだ。どんなことがあっても、人を殺すということは絶対にいけない!」
 この厳しい一言を忘れることができない。
 昨今は、いとも簡単に人を傷つけたり、殺したりする。しかし、諸君は絶対に、正しき人生の軌道を歩むべきである。
 大事な人生である。価値ある、充実の人生を生きている諸君である。これほど尊く、幸福な青春はない。
 堕落した無価値・無意義な人生は、どんなに楽しそうに見えても、偉く見えても、空虚な人生である。悪であり、不幸である。
 諸君は、聡明に「よき人生」を、そして「充実の人生」を生き抜いていただきたい。(拍手)
2  「全員が会長」の自覚で、永久不滅の創価学会を
 今回、日本はもとより、世界の青年部が「3・16」記念の行事を行っている。
 「新しき世紀を創ろう!」――そういう青年の″熱″と″光″が、世界中にみなぎってきた。
 いよいよ「青年の世紀」が始まった――こう、私はうれしく見守っている。
 わが青年部は、めざましい成長と拡大を遂げた。「よくやった」とたたえたい。本格的な「青年部の時代」の到来である。(拍手)
 青年部の結成の日を思い出す。場所は、小さな西神田の旧学会本部。当時、他の宗教は立派な建物をもっていた。いちばん正しい創価学会が、いちばんみすぼらしい建物であった。
 結成式に集ったのは、わずか百数十人の青年である。その時に戸田先生は言われた。
 「きょう、ここに集まられた諸君のなかから、必ずや次の創価学会会長が現れるであろう」
 「そのかたに、心からお祝いを申しあげておきたいのであります」
 先生は、すべてを見とおしておられたのである。
 そこで、きょう、私は申し上げたい。「今回、集まった青年部の諸君は、全員が創価学会の会長の自覚をもってもらいたい」と。
 これからは、一人がすべてを担うという時代ではない。これだけの大きな団体であり、多次元に、また世界と連動しながら広がっている大民衆組織である。しかも何の権力もなく、たえず圧迫を受けながらの前進である。一人や二人の力で、どうなるものでもない。団結しかない。
 もちろん組織の機構上、会長という立場の人は決まっていくであろうが、実質は「全員が会長の自覚に立っていく」以外にない。その自覚と責任、行動で、永遠に「広宣流布」へ、「民衆の勝利」へ、進んでいっていただきたいのである。
 皆が喜び、皆が楽しく前進できる創価学会、そして恒久的な創価学会を築いていただきたい。これが諸君への私のお願いである。(拍手)
3  諸君の使命は、大切な創価学会を「恒久化」することである。″永久不滅の創価学会″を築くことである。それ以外に、広宣流布の流れを永遠化することはできないからだ。
 絶対に、学会利用の悪人に、かき乱されてはならない。見破っていかねばならない。
 では、創価学会を永遠化し、広宣流布の永遠の流れをつくっていくには、どうすればよいのか。
 それは、優秀な諸君自身が思索し、実行する以外にない。
 また、あらゆる次元から論じることができよう。それを前提にして、きょうは、根本的次元から、一端を語っておきたい。思索の糧にしていただきたい。

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