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日蓮大聖人・池田大作

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フィリピン最高会議 人を″結びつける″のが宗教

1998.2.12 スピーチ(1997.5〜)(池田大作全集第88巻)

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1  「友好の拡大」が「広布の拡大」
 ″家族″である、フィリピンの同志の皆さまに、お会いできて、うれしい。
 今回、私は第一回の「リサール国際平和賞」を拝受した。またマニラ市立大学の「名誉人文学博士号」など多くの栄誉を頂戴した。これらも、皆さまが立派に社会に貢献しておられるからこそと、私は受けとめている。
 皆さまの「代表」としての栄誉であり、皆さまが受けられたことに通じる。そうとらえて、喜んでいただければ幸いである。
 本日は、私のかけがえのない親友である、敬愛するアブエバ博士(フィリピン大学前総長)ご夫妻をお迎えできた。博士こそ、貴国フィリピンと私どもとの「教育交流」の道を開いてくださった大恩人であられる。
 アブエバ博士とは、ホセ・リサール博士の精神についても、幾たびも語り合ってきた。七年前のフィリピン大学での講演を、リサール博士の詩で結ばせていただいたことも懐かしい。
 リサール博士は、流刑の地からの手紙に、つづっている。
 「どんな宗教であろうと、宗教は人間同士を敵対させるのではなく、むしろ兄弟にする――それも真の兄弟にするのでなければならない」(一八九二年十一月十一日付)
 至言である。いかなる理由があれ、「宗教紛争」だけは絶対に起こしてはならない。
 宗教の違いは違いとして、皆、人間である。皆、「幸福」を求め、「平和」を求めている。宗教は、その人間と人間を結びあい、社会のため、人類のため、未来のために、「善の力」を結集していかねばならない。
 これが、リサール博士の精神である。また、SGI(創価学会インタナショナル)の精神である。
 そのためにも、大事なのは「教育」である。「教育」という普遍性の次元である。「教育」なき「宗教」は独善となり、偏頗となるからである。
 「法華経の智慧」は本来、「融通無礙」である。
 要するに、悠々と、闊達に、地域社会の良識と理解を深め、友情を広げていく。そして、すべてを生かし、調和の曲を奏でながら、自在に「価値創造」していく。それが「創価」の道なのである。その意味において、フィリピンSGIが、「教育」を機軸に、「友好活動」を展開されていることは、まことにすばらしい。「友好活動」の拡大それ自体が、「広宣流布」の拡大だからである。
2  アブエバ博士の箴言に、「人間の精神は、何ものにも征服されず、何ものをも、はね返す。精神を破壊しようとする、いかなる力にも負けない」とある。
 その偉大なる「精神の勝利」を、世界に堂々と示してきたのが、貴国の偉大なる民衆である。
 どうか、二十一世紀へ、フィリピンSGIのわが友は、「精神のパワー」「生命のパワー」を無限に発揮しながら、世界第一の「平和と幸福の連帯」を築いていただきたい。
 アブエバ博士をはじめ、皆さまのいよいよのご健勝を心から祈りたい。
 「仲良く」をモットーに、よき人生を、楽しい人生を、有意義な人生を送っていただきたい。
 皆さまに、マブハイ(万歳)!
 (マニラ)

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