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日蓮大聖人・池田大作

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第2回本部幹部会 創価の大道を獅子と走れ

1996.8.29 スピーチ(1996.6〜)(池田大作全集第87巻)

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1  ガーナの父は「迫害がわれらを鋼鉄に鍛えた」と
 第二回の本部幹部会、おめでとう。世界からご参加の皆さま、ご苦労さまです。
 きょうはガーナ大学のベネ副総長一行もお見えになったので、ガーナ共和国の「建国の父」エンクルマ初代大統領(一九〇九年〜七二年)について話したい。
 (名誉会長は、この日、ガーナ大学の「名誉法学博士」の学位記を日本人で初めて授与された)
 エンクルマ大統領については、私はこれまでも青年にスピーチしてきた。(九三年七月三日、創価大学第二十二回「滝山祭」でのスピーチ)
 初代大統領は、ガーナ大学の初代総長でもあった。彼は、「獅子のごとく」ガーナ大学の建設に奔走した。それがガーナのためである、アフリカのためである、と。
 学会も「獅子のごとく」進まなければならない。全人類のためである。皆さまも「獅子のごとく」生きてもらいたい。「獅子のごとく」生きる――それが仏法の真髄なのである。
2  エンクルマ初代大統領が一九六〇年、国連総会で獅子吼したスピーチは有名である。
 ちょうど私が第三代会長に就任した年である。
 「一人のアフリカ人である私は、いま……平和と自由の声をもって、全世界に、新しい時代の夜明けを告げようとしているのであります……私たちは数知れぬ迫害と苦難のために鋼鉄のようにきたえられ、不屈の勇気の城塞となり、私たちのクサリを粉砕するために、鉄のような意志をかためているのであります」(『わが祖国への自伝』野間寛二郎訳、理論社)
 鍛えられた人間には、かなわない。その人は何も恐れない。
 仏法は自身を鍛えるためにある。自分が強くなるためにある。強くなることが勝利である。最高の功徳である。その人が「幸福」になる。その人が「仏」になる。
 アフリカは立ち上がった。私は「二十一世紀はアフリカの世紀である」と言い切ってきた。今、その通りの方向になろうとしている。
3  ガーナを大変、愛し、たたえた詩がある。
 黒人解放の世界的リーダーであったデュボイス博士(一八六八年〜一九六三年)は、こう謳った。
  ガーナが能力と実力を 示すのは
  その色彩や花においてではなく
  その不思議な 魂の息吹きである
  その生命の 喜びであり
  その惜しみなく与える
  私心のない役割においてである
   (「ガーナは招く あがない主クワメ・エンクルマに捧ぐ」、「フリーダムウェイズ」編『黒い巨人――W・E・B・デュボイス』小林信次郎訳、山口書店)
 人間の価値も同じである。目に見える姿よりも、「魂の息吹」である。
 格好ではない。形だけの役職でもない。信心である。信念である。その人の心がどうかである。行動がどうかである。

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