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日蓮大聖人・池田大作

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第三回アジア文化教育会議(最終日) 指導者の目的は会員の幸福

1995.11.9 スピーチ(1995.5〜)(池田大作全集第86巻)

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1  友の勝利へ「毎自作是念」の祈りを
 「青年友好芸術祭」の大成功、まことに、まことにおめでとう。
 実に見事な、実に爽快な文化の祭典であった。出演者の方々、役員の方々、また陰で支えてくださった皆さまに、心から御礼申し上げたい。本当にご苦労さま!
 ここシンガポールをはじめ、アジアのSGIの発展は目覚ましい。そして何よりもうれしいことは、各国・各地のメンバーが、素晴らしい福徳の実証を勝ち取っておられることである。
 シンガポールやマレーシアの理事長からも、そうした喜びの報告を、つぶさにうかがった。
 友が、一人も残らず「健康」に、「幸福」に、「裕福」に境涯革命をしていく──これが学会の指導者の崇高なる祈りであり、戦いである。
 会員の方々が、現実生活で功徳を受けきっているという姿こそが、広布のリーダーの誉れの栄冠なのである。
2  ここで、御書を拝したい。
 教学が大切である。人体でいえば「骨」にあたる。教学がしっかりしていれば、信心は崩れない。
 日蓮大聖人は「信行学」と仰せである。信仰は、あくまで「信行」が基本である。そのうえに「学」を身につければ、これほど強いことはない。
 なお、聖教新聞でも大きく報道されたように、中国語版の御書の編纂も順調に進んでいる。まことに意義深き「仏法西還せいかん」の偉業である。関係者の労を心からたたえたい。
3  大聖人は、四条金吾への御手紙の中で仰せになっている。
 「なによりも承りて・すずしく候事は・いくばくの御にくまれの人の御出仕に人かずに・せられさせ給いて、一日・二日ならず御ひまもなきよし・うれしさ申すばかりなし、えもん右衛門たいう大夫をやに立ちあひて上の御一言にてかへりてりたると殿のすねん数年が間のにくまれ・去年のふゆはかうとききしに・かへりて日日の御出仕の御とも・いかなる事ぞ、ひとへに天の御計い法華経の御力にあらずや」──お聞きして、何よりも爽快に思うことは、ずいぶんと主君に憎まれていたあなた(四条金吾)が、出仕のお供の人数の中に加えられ、しかも一日、二日だけではなく毎日、暇もないとのこと。それを聞いて、私は、うれしさを言い表せません。
 右衛門大夫(池上兄弟のうち兄・宗仲)が、信仰ゆえに親と対立したけれども主君の一言で勘当が許されたことと、あなた(四条金吾)が、この数年の間、憎まれ、去年の冬は特に大変だと聞いていたのに、今は反対に、毎日、主君の出仕にお供しておられるのは、どうしたことでしょうか。ひとえに諸天善神のお計らいであり、法華経の御力ではないでしょうか──。
 四条金吾と池上兄弟をはじめ、自身の信仰を貫くゆえに数々の圧迫を受けてきた門下のことを、大聖人はいつも心にかけておられた。
 ただただ仏子の幸福を願い、常に祈り念じておられた。まさに「毎自作是念」の御姿であられた。
 (法華経寿量品の自我偈じがげの最後に、「つねに自らの念をさく 何をってか衆生しゅじょうをして無上道むじょうどうり すみやかに仏身を成就することを得せしめん」とある。仏は常に、人々を無上道に入らせ、速やかに成仏させようと念じていること)
 大聖人は、「仏法は勝負」の堂々たる現証を門下が示せるように、厳然と導いてくださったのである。

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