Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第1回中国青年平和総会 自分をつくれ、その人が勝者

1995.5.7 スピーチ(1994.8〜)(池田大作全集第85巻)

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1  「新しい人材」で「新しい世紀」を
 中国青年部の皆さん、遠いところご苦労さま!(拍手)
 またきょうは、池田学校(人材育成グループ)、第二東京青年部の代表、青年僧侶改革同盟などの皆さんも参加されている。おめでとう。ご苦労さま。(拍手)
 「新しき世紀を創るものは、青年の熱と力である」
 これが戸田先生の、広宣流布への根本の指針であられた。
 また牧口先生は、若き日の大著『人生地理学』の中で、中国出身の吉田松陰(一八三〇年〜五九年)について、こう記しておられる。
 「吉田松陰はその半生を道途(=旅の道)に費やし、足跡をほとんど全国に印し、これによって空漠たる(=つかみどころがなく漠然とした)政論の横行する当時において着実なる見識を養成したりしなり」(『牧口常三郎全集』第一巻、第三文明社)
 時代を変えた松陰。彼の地に足のついた見識は、行動また行動の中で養われた。先生は、この核心を鋭く見抜いておられた。
 青春時代は、軽薄な世の風潮に流されてしまいがちである。そうではなく、自ら動き、自ら学び、苦労しながら自分自身をつくり上げた人こそが、最後の勝利者となる。そこから、新しい時代をつくるパワーも生まれてくる。
 その意味からも、牧口先生は、広宣流布の「若き松陰」である中国青年部の心意気を、こよなく喜んでおられると信じる。(拍手)
2  牧口先生は、「人を離れて事無し」(人間を離れて、何事もありえない)という吉田松陰の言葉をよく引かれた。
 ″社会の各方面の行き詰まりの根源はどこにあるか?──それはことごとく人材の欠乏にある″と喝破しておられたのである。
 まことに偉大な師匠であられた。
 「人材の養成」「人材の改善」を基礎としなければ、一切の改革も結局、砂上の楼閣に終わってしまう。ゆえに、制度・機構の改革に先立って、何よりもまず「新しい人材」を登場させよ!
 こう牧口先生は促された。
 まさに道理である。
 「新しき人材」よ出でよ──「人材の中国」の青年部こそ、牧口先生のこの期待に、鋭敏に応えていただきたい。(拍手)
3  悪人に屈するな、母の祈りを背に走れ
 では、そうした新舞台の人材の要件として、牧口先生が一貫して強調された点は何か。
 それは「正義のためには、敵を恐れぬ勇気を持て!」という一点であった。
 これこそ学会精神である。
 先生は『創価教育学体系』の中で訴えておられる。
 ″悪人が指導階級に立つ時代に、おとなしく追随するだけの「無気力の善人」であってはならない″と。
 これが、先生の師子吼であった。「革命」の叫びであった。
 また、″不当な圧迫を受けながら反論もできず、泣き寝入りしているようではならない″。
 そして″議論を闘わせることに臆病であってはならない″と。

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