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日蓮大聖人・池田大作

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香港・関西合同総会 毎日が元気、毎日が久遠元初

1994.2.11 スピーチ(1993.12〜)(池田大作全集第84巻)

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1  日寛上人「凡身の当体、全くこれ久遠元初の自受用身なり」
 恭喜発財コンヘイファッチョイ(あけましておめでとう。今年が繁栄しますように)!
 私の一番大好きな香港、一番大好きな関西。きょうは、その香港と関西の皆さまが、家族のように集まり、最高に楽しいお正月(中国正月は「春節」と呼ばれ旧暦〈太陰暦〉で行われる)を迎えられた。本当におめでとう!(拍手)
 きょうの参加者全員のお名前を、建設中の香港青年文化センターの須弥壇の基底部に納めることを提案したい。(拍手)
 今回の訪問で、とくに香港の皆さまには、大変にお世話になり、心から御礼申し上げたい。この一年、皆さまが健康で、裕福で、ご長寿であられますよう、けさも真剣にご祈念させていただいた。(拍手)
 ふつうの人は、一年に一回しか元日はない。しかし、きょうは今年二回目の″元日″を迎えた(笑い)。といっても、二つ年をとる必要はないが。(爆笑)
 一年に二回どころか、日蓮大聖人の仰せによれば、妙法に生きる私どもは、毎日が元日である。毎日が久遠元初である。毎日が最高に素晴らしい日々の連続である。毎日が、すべての価値を含んだ、有意義な記念の日であり、おめでたい宝の日なのである。
2  日寛上人は、「観心本尊抄文段」(文段集四八八㌻)でこう述べられている。
 この本尊を受持する衆生は皆、″久遠元初の仏道″に入るので……すでに″久遠元初の仏道″に入った我ら衆生の凡夫の身は、まったくこれ″久遠元初の自受用身″なのである──と。
 自受用身とは、″(広大な法楽を)ほしいままに受け用いる身″(御義口伝、御書759㌻)のことであり、楽しく、自由自在の仏の大境界である。
 きょうは、お正月でもあり、教学上の難しい話は略させていただくが、大聖人の仏法を持った私どもは、常に「久遠元初」という宇宙の本源の大生命に立ち返り、そこから出発できるのである。そこには惰性はない。停滞もない。行き詰まりもない。過去の宿命的な因果の鎖にも縛られない。
3  関西と香港──大交流で″世界広布のシルコロード″を
 ″世界の人々が出会う″国際都市・香港。この地に一番最初に移り住んだ日本人はだれか。現在、記録に残る限り、それはじつは、関西出身の人であった。関西の庶民であった。
 一八四五年、今からおよそ百五十年前、漂流した四人の漁民がマカオから香港に渡った。その中の二人が関西(大阪)出身であった。他の二人は九州、中部の人だったという。香港に移住した彼らは、裁縫屋や、雑貨商を営むなど、この地に根を張りながら生涯をまっとうした。
 「ここで生き抜こう」「ここに根を張ろう」「ここで勝利しよう」──その信念こそ、本有常住を説く仏法の生き方である。関西の人は、どこへ行っても強い。たくましく道を開いていく。
 とともに、名もない日本の庶民を受け入れてくれたのも、心広々とした香港の庶民であった。
 香港の人も、関西の人も、大変に人柄が良い。気どらない。広く、開かれた心をもっている。何とも言えない人情味がある。形式主義や権威主義をう。いばったところがない。
 そうした共通点からも、香港と関西が大交流することは、まことに意義が大きい。

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