日蓮大聖人御書|池田大作著書|御書検索|スピーチ検索

1 　草の根の対話の勝利
　念願がかない、この美しきアルゼンチンを初訪問できた。懐かしい、また大切な皆さまとお会いでき、私は幸福である。長年にわたり待って待ち抜いてくださった皆さまの真心に深く感謝したい。
　アルゼンチンの皆さまは、よくぞここまで大発展の歴史を開かれた。たゆみない着実な前進を私は最大に賛嘆したい。

2 　会友運動の広がりも素晴らしい。今回の画期的な文化祭にも三百人の会友が出演されるとうかがった。アルゼンチンの皆さまは、お一人お一人が誇りをもって、信念をもって、勇気をもって、堂々と、「信仰の喜び」を語っておられる。その確信の対話がパンパ（大草原）をわたる風のように、さわやかに友の心を開いている。
　今日のアルゼンチンにおける理解と共鳴の広がりは、皆さま方の「草の根の対話」の勝利であるとたたえたい。
　とともに、青年部の成長もまことに頼もしい。文化祭の運営も青年が力強く進めている。また、青年部が中心になっての、壮年・婦人を交（まじ）えた学習会もまことに尊い求道の表れである。
　アルゼンチンの広布の未来は、ラプラタの大河のごとく、限りなく開かれている。

3 　アルゼンチンのことわざ「太陽は皆のために昇る」
　ところで本日は、大聖人御聖誕の記念日（二月十六日）を前に、歴史的な代表者会議となった。
　大聖人は仰せである。
　「日輪・東方の空に出でさせ給へば南浮の空・皆明かなり大光を備へ給へる故なり」──太陽が東方に昇ったならば、南閻浮提なんえんぶだい（世界）の空は皆明るくなる。太陽が大光を備えておられるからである──。
　ひとたび太陽が東天に昇れば、その大光は遍あまねく全世界を照らす。
　同様に日本に聖誕された大聖人の「太陽の仏法」は、全地球の全民衆を赫々かっかくと照らし、妙法の大慈悲の光を降り注いでいく。
　そしてこの大聖人の仏法の世界性、普遍性を見事に証明してくださっているのが、アルゼンチンの皆さまの活躍である。
　アルゼンチンと日本は、ちょうど地球の反対側に位置し、距離的には最も離れている。そのアルゼンチンの皆さまと、「御聖誕」の記念日をお祝いすることを、大聖人はどれほどお喜びであろうか。
　アルゼンチンのことわざに「太陽は皆のために昇る」と──。
　大聖人の「太陽の仏法」は「平等の仏法」である。大聖人は「皆のために」──末法万年のすべての民衆のために、大法を説き残された。堕落した聖職者のためなどでは絶対にない。
　とともに、信仰している、信仰していないによって、人間を偏狭に差別するものでもない。
　どうかアルゼンチンの皆さまは、心広々と、太陽のように明るく、アルゼンチンの全国土、全民衆に希望の光彩を送っていただきたい。