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日蓮大聖人・池田大作

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アメリカ代表者会議 「無限の希望と栄光」が信心

1993.2.5 スピーチ(1993.1〜)(池田大作全集第82巻)

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1  新しいアメリカ・ルネッサンスの到来
 アトランタは次のオリンピック(一九九六年)の開催地であり、さまざまな意味で焦点の地である。
 気候的にも、アメリカ南部はマイアミをはじめ、素晴らしい国土であり、ここに住む皆さまはまことに幸福であると申し上げたい。
 また、諸行事の運営にたずさわってくださった役員の皆さまに心から感謝申し上げたい。
 今、新しいアメリカ・ルネサンスの時代が晴れやかに開かれた。その偉大なる旗手は、皆さま、お一人お一人である。
 金剛の「団結」、朗らかな「前進」、燦然たる「勝利」の星条旗を、そして三色旗を、高らかに掲げて進んでいただきたい。
2  その意味で、本日は、「アメリカに脈打つルネサンスの精神」にふれておきたい。
 かつてのアメリカ・ルネサンスの時代──それは、現代とも似た″変化の時代″であった。一日ごとに新しいアメリカが生み出されていった。その輝かしいアメリカ・ルネサンスのリーダーの一人が、エマーソン(一八〇三年〜八二年)である。
 卓越した思想家であり、透徹した詩人であり、徹底した言論の人であったエマーソン。彼は、人類が求める新しい「精神」とは何か、それを指し示そうとした哲人であった。
 彼の著作については、私も青年時代、戦後の廃虚の中で、精神の飢えを癒すように幾度となく読み返した。また、戸田先生からも、「エマーソンはしっかり読みなさい」と勧められた。
 また先日は、アメリカ創価大学で再会したアメリカ創友会(創価教育の卒業生)の友が、エマーソンの直筆の手紙を届けてくださった。エマーソンが、友人のソロー(一八一七年〜六二年)に送った友情の手紙であり、これまで全文が公開されたことのない貴重な文献である。創価大学の重宝として、大切に保管させていただきたい。
3  「心」の革命こそ最高の革命
 エマーソンが宗教の権威と断固戦い抜いたことは、皆さまもご存じの通りである。
 彼は語っている。「権威に立つ信仰は信仰ではない。権威への依存は宗教の堕落、精神の衰退を測る尺度である」
 宗教は人間のためにこそある。なかんずく仏法は、「人間の平等」「生命の尊厳」という深き人間主義に貫かれている。いかなる立場にあれ、「権威」をカサに着る人間は、もはや仏法者とはいえない。権威に寄りかかって生きている姿そのものが、「堕落」「衰退」の雄弁な証明なのである。
 「改革」の王道とは、どこにあるのか。エマーソンは言う。

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