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日蓮大聖人・池田大作

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マイアミの代表者研修 広布の実践者を仏の如く敬え

1993.2.2 スピーチ(1993.1〜)(池田大作全集第82巻)

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1  体も、頭も、心も強くあれ
 研修センターの整備等に尽くしてくださった役員の皆さまに、心から御礼申し上げたい。
 とくに昨夏、(マイアミのある)フロリダ州を襲った大「ハリケーン」のお見舞いを改めて申し上げるとともに、多少、被害のあった会館や研修センターの復旧に尽力された皆さまのご苦労に衷心より感謝申し上げたい。
 私もセンターの庭を視察したが、やはり根をがっちり張っている強い木は倒れていない。人間も同じである。″根″を張らねばならない。強くあらねばならない。
 ″強き人間″であることが、幸福の要件である。正義と信念を貫くための条件である。
 「仏」の別名の一つに「能忍」がある。一切を能く忍ぶ、忍耐する、耐えて乗り越える──その「徳」の究極が仏なのである。
 どんな嵐にも耐えきって、厳然と生き抜いていける力。これが信仰の力である。仏の仏たる証である。御本仏日蓮大聖人がその模範であられる。
 御本仏に連なるわが創価学会の牧口先生、戸田先生も投獄の嵐をも耐え抜かれた。私も会長就任以後だけでも三十余年、ありとあらゆる迫害、謀略、裏切りにも耐え抜いてきた。
2  ″強く″なければ、人生には勝てない。広宣流布もできない。″強く″なりきることこそが人間革命の姿である。
 戸田先生がよく言われていた。「体が強く、頭も強く、心も強い人間になれ」と。
 この三つが、ともに″強く″なることが理想である。一つか、二つなら備わっている人も多いが、すべてを鍛えあげてこそ、偏頗なき、堂々たる勝利の人生となる。その人は何ものにも負けない。
 「体」が弱ければ、自分も家族も苦しい。「頭」が強くなければ、真実を見抜けず、悪にだまされてしまう。社会で大きな価値も生めない。賢明でなければならない。そのためには唱題を根本にして、教学をはじめ、うんと学ぶ必要がある。頭を鍛える必要がある。
 そして、体も頭も、それを生かすのは「心」である。どんなに健康で頭がよく、どんなに裕福でも、心が脆弱であっては、幸福もまた″脆弱な幸福″でしかない。
 なかんずく信心の「心」こそ一切を生かすものであり、鍛えに鍛えねばならない。すぐに、へこたれたり、グチをこぼしたりする「弱き心」では、生活と社会で勝ち抜けない。
 そして生活の中、「社会」の中にしか、仏法を証明する場はないのである。
 「体も強く」「頭も強く」「心も強い」──そうした真の仏子、真のSGI(創価学会インターナショナル)メンバーを目指していただきたい。
 そして、自分よりも弱い立場の人、悩める人を守り、男性は女性を守りながら、自他ともに″揺るがざる幸福″の盤石な人生を築き上げていただきたい。
3  法華経の絶対平和の心
 大聖人が甚深の御法門を明かされた「御義口伝」において「最上第一の相伝」と言われたお言葉がある。それは法華経の普賢品についての仰せである。
 法華経は釈尊の出世の本懐ほんがいであり、最高の経典である。その法華経において、釈尊が説いた″最後の言葉″は何か。
 それは、法華経「普賢品第二十八」の「若し是の経典きょうでんを受持せん者を見ては、まさって遠く迎うべきこと、当に仏をうやまうが如くすべし」(開結六七二㌻)──もしもこの経典(法華経)を受持する者を見たならば、必ずまさに起ち上がって遠くまで出迎えるべきことは、まさに仏を敬うがごとくにすべきである──の文である。
 大聖人は、この文について「最上第一の相伝」を述べられた。
 「是の経典を受持せん者」すなわち「法華経の行者」とは、別しては大聖人であられる。総じては大聖人直結で妙法広宣流布に生きゆく「行動者」である。形式上は御本尊を受持していても、信心利用のを尊敬することはできない。
 そして「当に起って遠く迎うべきこと、当に仏を敬うが如くすべし(当起遠迎。当如敬仏)」の八字について、「但此の八字を以て法華一部の要路とせり」──ただこの八字をもって、釈尊は法華経一部八巻の肝要とした──と仰せになっておられる。
 「仏子」を尊敬せよ。「正法広宣流布の実践者」を仏のごとく敬い、大切にせよ──これが釈尊の″最後の最後の言葉″であり、″遺言″であった。そして、大聖人が「最上第一の相伝」と言われた、法華経の根本精神なのである。
 この教えを、だれよりも実践してこそ、真の「相伝者」である。現代における「広布の行者」SGIを、だれよりも尊敬し、大切にしてこそ、「最上第一の相伝」を知っていることになる。
 この一点だけでも、日顕は大聖人からの正しい相伝をうけているとはいえない。彼らの振る舞いは、法華経と御書の、まさに正反対である。

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