Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

関西代表者会議 「賢きを人、はかなきを畜」

1992.5.18 スピーチ(1992.1〜)(池田大作全集第80巻)

前後
1  人生の幸福は「充実」に
 「人生、いかに生きるべきか」──けさ、女子部の代表の方々と、散策しながら語り合った。
 「教主釈尊の出世の本懐は人の振舞にて候けるぞ」と、日蓮大聖人は仰せである。
 ″人の振る舞い″──幸福な人生、賢明な人生への″振る舞い″とは、いかなるものか。
 大聖人はまた「一生空しく過して万歳悔ゆること勿れ」とも教えられている。
 この大切な「今世」を絶対に、むなしく過ごしてはならない。「永遠の悔いを残すような生き方をしては、断じてならない」と。
 その意味で、「堕落よりも充実」の人生を、と申し上げたい。
 どんなにおもしろおかしく暮らしているようでも、「充実」がなければ「幸福」とはいえない。心に張りがなく、むなしさが残る人生は不幸である。
 また「享楽よりも向上」である。向上の人には、深さがある。魅力がある。希望がある。
 「諦観ていかんよりも真剣」「退転よりも勇猛ゆうみょう」──その人のほうが、すがすがしい。
 「慢心よりも慈悲」「臆病よりも勇気」──その″振る舞い″に仏法がある。
 以下、同様の意味で、申し上げたい。
 「停滞よりも前進」「不和よりも団結」「悲観よりも歓喜」「逡巡しゅんじゅんよりも闘争」「落胆よりも微笑」を──と。
 学会こそ正法の集いである。「邪教の野合やごうよりも、正義の大合唱」が大聖人の教えられた道である。
 ゆえに何があろうと、私どもは「憂鬱ゆううつよりも明朗」で、「嫉妬よりも励まし」で、「いかりよりも情熱」で、厳然と進む。
 「権威よりも包容」「悲嘆よりも希望」「愚痴よりも行動」「暴力よりも対話」で、毅然と生き抜く。
 「あきらめよりも挑戦」「非難よりも勝利」──自分自身と戦い、断じて前へ前へと進んだ人が、勝利者である。充実者である。幸福者である。
 しかも、今の戦いが、今世のみならず、自身の三世をも決定していく。
2  年輩者は「健康」「長寿」の前進を
 次に、年配者の健康について配慮すべき点を、少々、申し上げておきたい。
 青年が不自惜身命ふじしゃくしんみょうで戦うのは当然であろう。そのうえで、年齢とともに、自覚をもって、自分で健康を管理し、元気に働けるよう工夫しなければならない。無理は結局、長続きしない。
 第一に、疲れをあとまで残し、引きずらないことである。そのためにも十分な睡眠をとることである。睡眠こそ健康の基本である。交通事故の多くも睡眠不足が背景にある。
 第二に、入浴から出た際、外との急激な温度差に適応できず倒れてしまうケースが多い。脱衣所と風呂場との温度差を小さくするなど工夫する必要がある。
 同様に、夏から秋、また秋から冬にかけての季節の変わり目には、特に注意すべきである。さまざまな報告を聞いても、この時期は特に事故が多いようだ。
 さらに、第三に、寒い時に外出する際には、「これから寒い外に出るんだ」と、はっきり意識してから出ることである。意識せず、ぼんやりとしたまま、パッと外に出た時、倒れる人が多い。
 その他、食べ物についても、聡明に考えて、健康維持の日々を送っていただきたい。
 大聖人は「賢きを人と云いはかなきを畜といふ」と仰せである。賢明な知恵があれば事故を未然に防ぐこともできる。多くの人が健康で長生きできる。
 皆さまが「健康で長生き」されることが、私の願いである。そして一生涯、「充実」と「向上」と「喜び」と「勝利」の前進であっていただきたい。いわば″古今東西にない″素晴らしい人生の総仕上げをお願いしたい。
 ともあれ、「関西」の前進が、広宣流布の大きな″基準″になっていく。関西の健在が学会の健在、関西の勝利が広布の勝利である。
 とくに今年の戦いが「万代の勝負」を大きく決する。見事な団結で、見事な「常勝の歴史」を飾っていただきたい。

1
1