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全国青年部幹部会、新宿・港合同総会 「精神の交流」「哲学の対話」を世界へ

1992.1.15 スピーチ(1992.1〜)(池田大作全集第80巻)

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1  青年の集い、新成人を祝う
 「若き求道者」たる全国の青年部の皆さん、そして本日晴れて「成人の日」を迎えられた皆さん、おめでとう!
 また、きょうは「新宿の日」でもある。東京一を誇る本陣の皆さま、おめでとう。私も″新宿の一員″として、今後も全力で応援したい。そして港区も、新宿に追い付くような勢いで発展しており、晴れの合同総会を心から祝福したい。
 さらに東北の岩手からも代表がこの会場に集われた。遠いところ、ようこそ!
 また地元では、岩手文化会館をはじめ十一会館にも多くのメンバーが参加されており、寒いなか本当にご苦労さまです。岩手、万歳!
 また、この会場には海外十二カ国・地域の友、沖縄研修道場にはアジアの代表が集われており、心から歓迎申し上げたい。
2  さらに関西文化会館には、世界的ジャズ・ミュージシャンでギタリストのラリー・コリエルさん、ドラマーのケンウッド・デナードさん、クリスチーヌ・カンダースさんが参加されている。
 この三人の方々は昨日、関西創価学園ならびに関西創価小学校を訪問され、コリエルさんとデナードさんが素晴らしいジャズ演奏をプレゼントしてくださった。世界的音楽家が生演奏──こんな素晴らしい学校はないと、学園生から喜びの声が、さっそく寄せられている。創立者として、心からお礼申し上げたい。サンキュー・ベリー・マッチ!
 コリエルさんは、一九八六年(昭和六十一年)に名古屋、翌八七年(同六十二年)に北九州で行われた「世界青年平和文化祭」に、ハービー・ハンコック、大野俊三、ウエイン・ショーター、バスター・ウィリアムスの各氏らとともにバンド「スーパーサウンズ」を組んで名演奏をしてくださった。ジャズ・ギタリストとして世界で活躍するスーパー・スターである。
 またデナードさんは、両耳が難聴なんちょうというハンディをもちながらも、他の演奏者の動きを見ながら、息の合った演奏ができる素晴らしいドラマーである。こうした世界のスターたちの来訪を歓迎し、全国の皆さまに紹介させていただく。
3  世界は精神性の光を求める
 本日は、大切な後継の諸君の集いである。私は、本年の諸君の活躍を信じる。ゆえに、諸君への強き期待を込めて、きょうも語っておきたい。
 アメリカのハーバード大学での私の講演(昨年九月二十六日、テーマは「ソフト・パワーの時代と哲学──新たな日米関係を開くために」)に参加された、同大学のハービー・コックス教授から、先日もお手紙をいただいた。
 コックス教授は、世界最高峰のハーバード大学の中でも宗教学研究の第一人者として知られる。アメリカを代表する世界的学者である。教授は私の講演に深く賛同してくださり、これまでも共感の声を寄せてくださっている。諸君の何らかの糧になればと思い、世界の知性の言葉をそのまま紹介させていただきたい。
 教授は、私が講演の中で、十九世紀のフランスの歴史家・トクヴィルによるアメリカの民主精神の分析に言及したことを評価され、このようにつづっておられる。
 「この講演は、私自身に次のような真摯しんしな反省を起こさせることになりました。それは、もしトクヴィルが一九九二年のアメリカを再び訪れたならば、彼は現在のアメリカに(十九世紀のアメリカと)同様な精神的基礎を見いだしえたであろうか、ということです。
 私は、トクヴィルはそれを見いだしえなかったであろうと恐れています。それに代わって、あの内発的精神への理解をすでに失い、いずれ不幸な結果を直視せざるをえないであろうアメリカを、彼は発見していたかもしれません」──と。
 実に真摯な言葉である。一流の人は常に謙虚である。未来を真剣に思う教授の″真情の言葉″に、私は胸を打たれた。

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