Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

本部幹部会、品川・目黒文化音楽祭 声は力! 民衆の叫びが正法を未来へ

1991.11.23 スピーチ(1991.10〜)(池田大作全集第79巻)

前後
1  ポエール仏上院議長「絶対に楽観主義で」
 品川・目黒の「創価ルネサンス文化音楽祭」──大成功、おめでとう!
 また、本日は第四十八回の本部幹部会が、衛星同時中継を通じて全国で開催されており、昼夜で約百万人の代表の方々が参加される。全国の皆さま、おめでとうございます。
 きょうは、この会場に、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ブラジル、パナマ、ドイツ、香港、スリランカの海外の代表の方々も参加されている。本当にご苦労さまと申し上げたい。
 さらに、本日は、エスプリ(精神)の国・フランスより二人のお客さまをお迎えしている。フランスを代表する大政治家・アラン・ポエール上院議長のご令嬢であり、現在、上院議長副官房長であられるジュサン夫人。そして、その友人であられるシュネデール夫人のお二人である。
 聖教新聞等で何度もご紹介してきたので、皆さまもご承知と思うが、ポエール上院議長は世界的な大政治家であられる。議長は、若き日に、ヒトラーひきいるナチスと命をかけて戦ったレジスタンスの闘士でもある。
 いつの時代にも、横暴な独裁者、人々を苦しめる権力者は、出現するスキをねらっている。民衆は常に厳しく見抜かねばならない。断固、戦わねばならない。
 豊かで品格あるご家庭に育ったポエール議長であったが、決して安逸あんいつのなかに逃避されることはなかった。敢然かんぜんとレジスタンスの運動に飛び込んだ。独裁者を倒せ!──
 ″絶対服従″を強要する権威・権力と戦う──人間としての当然の行為である。権利であり、道理である。勇んで悪と戦った人こそ、真の善人なのである。
 議長は、いつか、その戦いの秘話を私に語ってくださった。(一九八九年六月、ポエール上院議長公邸での会談)
 「私は生きてらわれの身になるよりは、たとえ死んでも、一人でも多くの人を救いたかった」──これが独裁者と戦う議長の心情であった。
 一人でも多くの仏子ぶっしを守りたい──次元は異なるが、広布に生き抜く私どもと通ずる心情であろう。
2  また、ポエール議長は、青年へのメッセージとして、次のように語ってくださった。
 「絶対に悲観主義ではいけない。楽観主義でいくべきです。物事は、いろいろと変化していくものですから」と。
 森羅万象、すべてが変化、変化である。美しい花も、いつかは枯れる。皆さま方だって、十年たてば、その分、年をとっている。変化のないものはない。むしろ、変化があって当然なのである。逆に、何も変わらないのでは困ってしまう。
 変化のなかでただひとつ、不変にして常住の法が妙法である。ゆえに妙法への信心が不変であれば何が変わろうと驚くこともない。神経質になる必要もない。むしろ一切の変化を、より大きな幸福へと生かしていけるのである。
 そう確信し、カラッと愉快に、楽観主義で──これが大聖人の仏法を持った信仰者の生き方である。
3  続けて、議長はこう語ってくださった。
 「また何かやろうとするときは、自分自身を信じることです」と。
 人ではない。自分はこう生きるのだ、という確信が勝利をもたらす。周囲の声に紛動され、そのたびに猫の目のように心を変えていたのでは、何ひとつ確かなものは建設できない。
 私は創価学会に入ったんだ。ここで私は希望を見いだし、確かな人生の道を知った。だから、何があろうと創価学会員でいく──こう自分で決め、決めた自分を信じていくことが大切なのである。その不動の「一念」が、不動の「幸福の人生」をつくり上げていく。
 さらに議長は、「そして人間的な温かい心と情熱をもってやらねばならない」と。
 先ほどの青年部の歌声には、まさにこの精神が満ちあふれていて、私は感動した。

1
1