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日蓮大聖人・池田大作

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関西総会 太陽の仏法は全人類に「平等」

1991.10.16 スピーチ(1991.10〜)(池田大作全集第79巻)

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1  常勝の心意気で世紀へ闊歩せよ
 おおきに!ほんまに、ありがとう!素晴らしいコーラス、見事な演奏でした!
 <スピーチに先立ち、女子部有志が、チャイコフスキー作曲の「ピアノ協奏曲第一番」を、各合唱団・関西吹奏楽団が、関西の歌「常勝の空」を高らかに奏でた>
 さきほどから、おきしていて、「さすがは、兵庫での会合だ」「大阪とは違うな」(笑い)と、失礼なことを言っている人がいたようだ。
 ともあれ、第十三回の関西総会、第五回兵庫県総会、そして関西婦人部の常勝の花満開総会──長い名前だが──本当におめでとう!
 昨日も、またきょうも、たくさんの方々が、ここ神戸の″日本一″の会館に駆けつけてこられた。さきほども、会館の窓から、前のフラワー・ロードにおられる方々に、三色旗でごあいさつをさせていただいた。そうした″真心の同志″の皆さまを、私は、だれよりも大切に思っている。また、皆さまの健康と長寿と幸福を、毎日、真剣に祈っている。祈らずにはいられない。
 また、きょうは、「関西働く婦人の会」の結成二十五周年記念総会、第五回大阪女子大会総会も兼ねて、関西二府五県の百二十一会場で同時中継による集(つど)いが開かれている。兵庫の各会場には、婦人部の「夜明け会」「兵庫香峰会」「兵庫白ゆり大学校」の皆さまも集われている。
 さらに、夜には全国各地で県・区幹部会が開催される。
 昼に集われた皆さま、夜に集われる皆さま、平日にもかかわらず、大変にご苦労さま!本当におめでとう!
2  さきほど演奏してくださったチャイコフスキーのピアノ協奏曲第一番について、ご紹介したい。この曲は、数あるピアノ協奏曲の中でも、優れた音楽性、大衆性をそなえた名曲とされている。
 一八七四年、チャイコフスキーは、この曲を、モスクワ音楽院のニコライ・ルービンシュタイン院長、フーベルト教授の前で試奏しそうした。当時のモスクワ楽壇の大御所おおごしょである。しかし、そこでは、せっかくの苦心作を、これ以上ないというぐらいに酷評こくひょうされた。
 この曲は、数々の技巧ぎこうがちりばめられ、きこなすには難しい曲であった。また当時の常識を越えた斬新さがあった。しかし、モスクワ楽壇の最高権威を怒らせたのは、そのこともあるが、これほどの大作を作るのに、当代きっての名ピアニストでもあるルービンシュタインに、何の相談もなく、指導を求めることもなかったからだといわれている。まさに権威主義である。権威者は、うぬぼれややきもちが強くなると、本物の価値さえみえなくなってしまうことがあるものだ。
 しかし、翌年十月、アメリカのボストンで行われた世界初演では、聴衆の熱狂的な支持を受ける。翌月の、モスクワでの初演も、大好評を呼んだ。大衆は賢明である。
 三年後、さしものルービンシュタインも認識を改め、チャイコフスキーに謝罪する。そして積極的にこの曲を演奏するようになったという。この曲の真の価値は、大衆によって証明されたわけである。
 こうした背景を踏まえての、素晴らしい選曲、演奏であった。ありがとう!
3  さて、アメリカでの「関西総会」の開催が決定した。本当におめでとう!
 あの昭和三十一年(一九五六年)の大阪の戦いの当時、私はいつも、周囲の同志に申し上げていた。「関西の人が世界中を、大手を振って胸を張り、肩で風を切って歩けるようになってもらいたい。それが私の願いです」と。いよいよ、そうした時代が本格的に幕を開けた。
 「世界の関西」と今までも口では言ってきたが(笑い)、二十一世紀を前に、いよいよ現実の舞台が洋々と開けてきた。
 関西は日本の″心臓部″である。″どこにも負けない″″常にトップを勝ち取ってみせる″との気概きがいにあふれている。「挑戦」の心意気がある。そして、アメリカは、世界広布の中心の舞台である。いよいよ皆さまが、「共戦」という「カンサイ・スピリット」で、世界を大きく前進させていく時代となった。心から祝福を申し上げたい。

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