Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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広布三十周年イギリス記念総会 「正義の道」「良識の道」「満足の道」

1991.6.25 スピーチ(1991.4〜)(池田大作全集第77巻)

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1  新たな三十年へ皆さまとともに
 「人間家族」「幸福の家族」「励ましの家族」の集い、おめでとう。(拍手)
 初めに、きょうの日を迎えるまで、「人材の城タプロー・コート」の整備をはじめ、真剣に、誠実に努力してくださった皆さまの労苦に対し、最大の敬意と最大の感謝をささげたい。(拍手)
 タプロー・コートは広い。掃除だってたいへんである(笑い、拍手)。しかし皆さまは仏法のため、平和と文化のため、自分たちのため、後に続く人たちのために、労をいとわず、この城を守ってくださっている。御書に照らして、仏法のために、大きな苦労をした人ほど、大きく境涯を開くことを確信していただきたい。(拍手)
 また昨夕は、私がタプロー・コートに着いた時、夕刻の、しかも霧雨の中、五百人以上もの方々が、盛大に歓迎してくださった。まるで記念総会を先にやってしまったようであった(笑い)。私は感動した。また、あるいは長く待った方もいたのではないかと胸を痛めた。交通事情等の関係であの時間になってしまったのだが、この席を借りて、心からお詫び申し上げたい。皆さま、本当にありがとう。(拍手)
2  もう十七年ほど前になると思う。コーストン理事長が、大法弘通の大願を掲げて日本からイギリスに帰国する直前、夕食をともにしながらイギリスの国民性について語り合ったことがある。
 「イギリス人は、最初はとっつきにくい面がある。しかし、ひとたび友情を結ぶと、その心の深さにだんだん、だんだんとひかれるようになる。イギリス人の心は、世界一深い」
 「イギリス人は、用心深く、自分の考えを、なかなか変えようとしない。しかし、慎重に思索して決意すると、直進して決してひるまない」など、私の印象に、理事長は「そのとおりです」と賛同してくれた。
 かつて十九世紀のイギリスの詩人ロバート・ブラウニングはうたった。
3   僕は、敵に背を向けることなく胸をはって邁進し、
  暗雲に閉ざされても晴れることを疑わず、
  正義が敗れても悪が勝つとは夢想だにせず、
  斃れるのは再起するため、
  敗れるのはよりよき戦いを戦うため、
  眠るのは目覚めるため、と固く信じていた男だ
   (「『アソランドウ』のエピログ」から、『イギリス名詩選』平井正穂編訳、岩波文庫)

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