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日蓮大聖人・池田大作

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第十四回全国婦人部幹部会 幸福を開くのは自分自身

1990.11.30 スピーチ(1990.8〜)(池田大作全集第75巻巻)

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1  人生に勝ちゆく「賢さ」「勇気」を
 人生は、面白く生きたほうが得である。楽しく生きたほうが得である。そのように生きるかどうか、決めるのは自分自身である。
 ″弱い″心よりも″強い″心を――。めそめそと下を向いて生きるよりも、頭を上げて、生き生きと闊達な人生を――。そのように生きる人は幸福である。また、そうできるのが信仰の一念である。
 「一念三千」と説かれるように、一念は微妙である。一念の向きと強さで、人生はどうにでも変わっていく。信仰者の場合はなおさらである。
 「ただ心こそ大切なれ」と仰せのとおり、自分自身の「心」の世界がどうか、雨が降っているのか、青空なのか、空虚なのか、張りがあるのか――それが人生の決め手となる。
 その「心」「一念」を自分自身でコントロールして、より楽しい方向に、より充実した方向に、価値的な、広がりをもった方向にと、リードしていける人――その人は″賢者″である。その知恵が幸福を生む。そして、どんな状況にあっても、たくましく、つねに新しい「希望」を生みだしていける――その人が″強き人″である。その勇気が勝利を生む。
 他人と比べて一喜一憂するのは、むなしい。自分の人生である。人はどうあれ、自分自身に生ききる人が幸せである。また美しい。光っている。真の安穏――大地のように盤石な″心の安らぎ″は、その人のものである。ここに幸福の秘訣がある。仏法の一つの要諦もある。
2  その意味で、私は語っておきたい。
 「愚痴よりも賢さを」「悲観より楽観を」「黒い嫉妬の心よりも、真っ赤な太陽の心を」「やきもちよりも、境涯を広げて」「意地悪よりも慈悲を」「感情に負けるより、知恵で勝て」と。(拍手)
 感情といえば、夫婦ゲンカは、もちろん自由だが(爆笑)、できれば、さわやかな明るいケンカを(爆笑)、ご主人を再起不能にまで追いつめない(爆笑)思いやりを、と望んでおきたい。(笑い、拍手)
 そして「平凡より、充実を」――井戸端会議で人のうわさばかりの(笑い)、平々凡々の特識な″向上なき生活″よりも、社会に目を開き、哲学を語り合う、心豊かな″花も実もある生活″を、皆さまは送っていただきたい。また現に、そうしておられる。(拍手)
 要は「みじめに負けるよりも、晴ればれと勝つ人生を」ということである。「心」と「一念」が負ければ、勝負はおしまいである。あきらめは幸福の死である。「断じて勝つ!」。その根性のある人が、最終の勝者である。
 華やかな名声も、位も、富も、それだけでは、表面を着飾っただけである。ほかならぬ自分自身が病み苦しんでいては、どんな衣装をつけても幸せとはいえない。当然の道理である。はつらつたる健康な生命、愉快な、生き生きと、満ち足りた心――そこに幸福の実体がある。(拍手)
 私は皆さまに、ただ「幸福」になっていただきたい。それ以外に願いはない。だからこそ、これらを強く申し上げておきたいのである。(拍手)
3  世界の識者から寄せられる期待の声
 私のもとには、毎日、日本中、世界中から種々の報告、便りが寄せられる。見る間に机にうずたかくなってしまうほどの量である。きょうも、そのごく一部を紹介させていただきたい。私は皆さまにいろんなことを覚えていただきたいし、ありのままをお伝えすることがいちばん正しいと信ずるからである。
 各界の人々の声を紹介する場合も、決して自讃ではなく、私どもへの一つの励ましとしてお伝えしている。
 私としては気恥ずかしいし、本意ではないが、広宣流布のため、多くの人々のためには、語るべきことは語り、個人的感情にとらわれてはならないと思っている。
 創価大学の方からは、昨日来日されたソ連国民教育国家委員会のヤゴジン議長との語らいが伝えられた。ヤゴジン議長の立場は、わかりやすくいえば、国家の文部大臣のような重責である。
 議長は、創大の創立二十周年を祝賀する集いに出席され、教員方の前で、次のように話された。
 「創立者池田先生は、この会場にはいらっしゃいませんが、私は、ここに出席されていると思っております」
 「歴史上、運命を変える偉大な人物がいます。それが池田先生です。先生は、創価大学の国際交流を広げ、そしてSGI(創価学会インタナショナル)を国際的組織に広げられました。それによって、これまで世界平和の基盤をつくってこられたのです」(拍手)
 「先生は今まで、核廃絶への壮烈な戦いをしてこられました。このたび情勢が変わり、すなわち緊張緩和の状況が現出され、先生の尽力してこられたことが実現してきました」と。(拍手)
 次いで「私は、これまで数回、先生に会見していただく幸せをもつことができました。会うたびに先生は創価大学について話題にしておられます。創大のすばらしさ、新しい人材の育成、教育ヘの努力は、ますます未来に向け、すばらしい活動を展開されていくでしょう」「創価大学は世界の三十六大学と交流をされており、その中にモスクワ大学が入っているのは誇りです。私としては、ソ連のもっと多くの大学とも交流を進めたいと望んでおります」と。
 三十六大学との学術・教育交流――この平和のネットワークは、日本では実質的に最高峰の数となった。(拍手)
 またモスクワ大学のほうが創大よりはるかに大きく、歴史もあることはいうまでもないが、創大との交流を「誇り」と言ってくださっており、その謙虚さと、私どもへの期待の大きさに感銘する。
 さらに「最近の五年間(=ゴルバチョフ大統領が党書記長に就任以来)、世界は良い方向へ進んでおります。これは人間の英知に基づいて変化しているもので、その変化にソ連が役立ったことは、誇りとするところです」と。
 そのとおりであろう。世界、とくに日本はこの事実を直視して、新しいソ連に感謝し、応援すべきであると私は思う。(拍手)

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