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日蓮大聖人・池田大作

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第十二回全国婦人部幹部会 広宣に生きぬく楽しき人生を

1990.6.8 スピーチ(1990.2〜)(池田大作全集第74巻)

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1  献身のリーダーには歓喜と進歩
 全国各地で、にぎやかに開催されている第二十回婦人部総会、本当におめでとう(拍手)。皆さまのけなげな献身と活躍の姿ほど、美しく尊いものはない――。いずこの世界においても、″人々に尽くそう。人々のために働こう″との献身の一念の人は強い。
 中国の″人民の母″と慕われる鄧頴超とうえいちょう女史(周恩来総理夫人)は、あの「長征」の一万二千五百キロにわたる大行軍に臨んだ折、肺を病んでいた。当時、十人中九人は死ぬといわれた結核である。
 いつ倒れるかわからないほどの衰弱。薬もない。栄養も取れない。敵と戦いながらの強行軍であり、静養することもかなわない。しかし、その苦難の真っただ中で、鄧女史は″生きぬこう″と心を決めていた。なぜか――。
 その心境を、女史は語る。
 「ある確固とした信念が私を勇気づけていました――革命の前途は明るい、私の病気もきっと治る。治らなければならない、党と革命のためにもっと働くために」(郭晨『女たちの長征』田口佐紀子訳、徳間書店)
 そして女史は、その強い信念のとおり、大自然の新鮮な空気を滋養としつつ、革命の戦いのなかで結核を治してしまった。その後も、周総理とともに、人民のために身を粉にして働きに働いてこられた。今年で八十七歳。今もなお、お元気で、″人々に尽くそう″と心を砕いておられる。まことに尊くも気高い献身の姿である。
 まして私どもは、最高の妙法を持ち、法のため、人類のため、平和のための活動に日夜励んでいるのである。自身の安穏という我欲を超えて、人々のために尽くしていく――これほど尊いことはない。また自身の安穏も幸福も、この広布の行動のなかにすべて含まれ、成就していくのである。
 これほどすばらしいことはない。
 鄧女史は、中国人民のために生きぬいた。皆さまは、広布のため、人類のために生きて生きぬいていただきたい。これが私の念願であり、その決心をもった人が″信心強き人″なのである。
2  ここ数日、東京でも暑い日が続くなか、多くの方々が婦人部総会の招待状をたずさえて、わざわざ信濃町の学会本部に足を運んでくださった。この席を借りて、皆さまの真心に心から感謝し、お礼申し上げたい。
 私は、いずれの地域の婦人部総会も「すべて朗らかに、大成功であるよう」、そして皆さまの「幸福」と「安穏」を、いつも御本尊に真剣に祈念している。
 どうか、にぎやかに、楽しく、その地域ごとの特色のある総会を、活発に開催していただきたい。決して人数の多さに功徳があるのではない。広宣流布への信心の喜びに満ちた会合は、たとえ少人数であっても功徳は大きい。むしろ、たいへんななかで頑張っている所ほど、福徳に満ちていくことは間違いない。
 また本日は「女子大学会」の第九回総会のほか、北海道、青森、新潟の中越圏および佐渡本部、東京・中野区で、各地の「婦人部の日」「県の日」等を記念する集いが行われており、「婦人部白ゆり大学校」第二期も首都圏で発足の運びとなった。それぞれの記念の集いを心から祝福申し上げる。(拍手)
 さらに、この幹部会には海外十二カ国からも代表が参加されており、「ようこそ、本当にご苦労さま」と歓迎したい。(拍手)
3  リーダーシップが変化した時代
 さて、現代は「女性の時代」といわれる。女性が元気な時代である。各分野での女性リーダーの活躍もめざましい。
 その分、男性はどうもさえない(笑い)。なかには「住宅から″大黒柱″が無くなったのと並行して、男性が頼りなくなった」(笑い)と論じる人もいる。なるほど現在の建売住宅には昔風の大黒柱はない。それは男性が″柱″でなくなったことを象徴しているかのようだというのである。
 それが当たっているかどうかは別にして、これまでの男性中心の社会のあり方が、大きく変化していることは間違いない。そうした変化に対応できず、多くの男性が戸惑い、また自信を失っているのが現実である。自分が″時代錯誤″におちいっているのに気づかず、周囲の顰蹙を買っている人も多い。男性のほうが、時代に遅れてしまっている面がある。

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