Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第十回SGI総会 仏法は人類普遍の精神の光

1989.10.4 スピーチ(1989.8〜)(池田大作全集第73巻)

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1  洋々と開けゆく「世界への道」
 皆さまは、世界五十四カ国・地域から勇んで集われた誉れの仏子であられる。求道の心厚く遠路はるばる参加された皆さまを、私は万雷の喝采で歓迎したい。(拍手)
 正法を求め、祖国の繁栄を祈り、世界広布の前進への呼吸を一致させゆく皆さま方の旅は、最高に尊き旅路である。その福徳は天にまで届き、無量無辺であるにちがいない。
 ともあれ、遠く離れていても、私どもは妙法の家族である。ゆえに、きょうもわが家に二、二人の友を迎え、ゆったりと懇談するような気持ちで、話を進めさせていただきたい。
 また総会の開催にあたり、運営にたずさわる多くの役員の皆さま、そして円滑な進行にあたられているレディ議長(インド幹事長)、カラブラ副議長(ザンビア理事長)に、全参加者を代表して心から御礼申し上げる(拍手)。この模様は、衛星中継等で日本全国の数多くの同志に、そのまま伝えられている。(拍手)
 なお本来、第十回SGI(創価学会インタナショナル)総会は、京都で行う予定であった。諸般の事情から、本部で検討し、日程を早め、東京での開催となった。SGIメンバーは、このあと京都を訪れ、古都の秋の風情を楽しみつつ、金の交流の思い出をきざむことになっている。京都の皆さまには、くれぐれもよろしくお願い申し上げたい。(拍手)
 いずれにせよ、毎年、世界の友が、このように一堂に会し、和合のスクラムとスクラムで前進していく――まことに、すばらしきリズムができあがった。この現実の姿こそ、私どもの信心の行動が、いかに正しく、寸分の狂いもなく正法の軌道にのっとっているかの証である。(拍手)
2  今日の広宣流布の興隆も、すべて仏意仏勅であり、仏の予言にほかならない。日蓮大聖人は仰せである。
 「此の一閻浮提は縦広七千由善那八万の国之れ有り正像二千年の間未だ広宣流布せざるに法華経当世に当つて流布せしめずんば釈尊は大妄語の仏・多宝仏の証明は泡沫に同じく十方分身の仏の助舌も芭蕉の如くならん
 ――この一閻浮提(全世界)は、タテもヨコも七千由旬(一由旬は古代インドで帝王が一日に行軍する距離)に広がり、そのなかに八万の国がある。この国々に、正像二千年間、法華経はいまだ広まらなかった。今、末法においても広宣流布できなければ、釈尊は大ウソつきの仏となり、多宝仏の証明も水の泡となり、十方分身の仏の長舌による助証も芭蕉の葉のように、はかなく破れてしまおう―――。
 今日、SGIメンバーの活動の舞台は、すでに百十五カ国・地域に広がっている(=一九九五年末現在、百二十八ヶ国・地域)。悠遠なる仏法の歴史にあって、これほどの世界的な広がりは、かつてなかった。
 私が三十二歳で、世界への大道を踏みだして、明年で三十年。皆さまとともに、かくも堂々と「一閻浮提広宣流布」の大証明を成し遂げている姿を、御本仏日蓮大聖人はいかばかりお喜びくださっていることであろうか。その労苦と功績は、すべて皆さまの福徳と薫り、永遠に輝いていく。広布への行動は、一切が信仰を貫いた一人一人の無量の福運となるからである。
3  ところで、御開山日興上人は、あるお手紙の中で次のように記されている。
 「世間も色々なる事も候。又いつをいつと□□邪魔時にも戦へく候」(『歴代法主全書 第一巻』)と。
 このお手紙は後半が欠けており、くわしい事情はわからないが、世間的にもさまざまなことがあり、変化もある。また、いつであっても、障害が起こった時にも、戦っていくべきである、との教えと拝される。
 これは当時、大きな問題との戦いに直面していた人への励ましであるが、今日の私どもの戦いにも通ずるご指南である。
 いずれにしても、″何があろうと、広宣流布のために戦い続ける″――これこそ、大聖人と日興上人の峻厳なる師弟不二の御精神であられた。わが創価学会は、この御精神に厳然とつらなり直結している。だから強い。いかなる震動にも崩れない。無限に広がっていく。このことを、深く確信していただきたい。(拍手)
 昨年の総会からの一年間にも、幾多の障害や妨げが競い起こった。しかし、私は敢然と戦い、一歩も退くことなく、これまでの十倍以上の戦い、仕事を貫いてきたつもりである。また、各国各地にあって、皆さま方同志が、私とともに勇敢に戦ってくださった。まさに地涌の眷属の行動であると、私は心からたたえたい。
 一年一年、現実社会の真っただ中で、これほど広範な運動を展開し、これだけ厳然と仏法の証を示してきた団体がいずこにあるか。この誇りを忘れず、さらに堂々と前進してまいりたい。(拍手)

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