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日蓮大聖人・池田大作

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第11回全国青年部幹部会 「希望」は「勇気」とともに輝く

1989.1.6 スピーチ(1988.11〜)(池田大作全集第72巻)

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1  最高の価値の青春をつづりゆけ
 本日は、大変に寒いなか、また遠いところ、参加された皆さま方に心から「ようこそ。ご苦労さま」と申し上げたい。秋谷会長を中心に、このように若き青年が集い、諸君とともに「青年世紀の年」第二年を生き生きと迎えることができ、私は本当にうれしい。
 私はすでに、諸君を信じ、諸君に頼み、諸君に広宣流布と学会の未来を託す以外にない年齢である。ゆえに私は、本年も全力を挙げて後進の育成のため、完璧かんぺきなる万年への広宣流布の基盤建設のために走り、この一年は、十年分にも匹敵ひってきする歴史を刻んでいきたいと思っている。
 これは決して言葉のみで言っているのではない。口先だけの言葉は、何も心に響かないし、何も変革することはできない。その意味で、どうか諸君も、大聖人の門下であるならば、また私とともに戦おうと心に決めた一人一人であるならば、同じ一年であっても、最高に充実した青春を送り、最大に自己を発揮しゆく歴史をつくっていただきたい。そして最高に生きがいのある、価値ある日々の、自分自身の軌跡を絢爛けんらんつづっていただきたい。
2  昭和二十六年七月二十二日、創価学会の常住御本尊である「大法弘通慈折広宣流布大願成就」の御本尊の奉戴ほうたいの意義をとどめ、臨時総会が開催された。これには、当時、御隠尊であられた日亨にちこう上人も、ご高齢にもかかわらず、こころよく出席してくださり、″世界中の人々にこの仏法を教え、さらには数ある星の世界にまで正法を弘通していくのが大聖人の御真意である″と語られた。そして、その大聖人の仏意仏勅ぶっちょくのままに、あらゆる難を乗り越えて進みゆく学会の前途を最大に祝福し、励ましてくださったことは、強く私の胸に刻まれている。
 今や題目を唱えゆく″妙法の家族″は、地球上のほとんどすみずみに至るまで広がった。そして、この青く美しき地球を包む妙法の音声おんじょうは、一年一年、より力強く、全宇宙へと響きわたっている。どのような魔軍の力をもってしても、また、どのような策略や弾圧によっても、発展を続ける学会の前進と、限りない希望と歓喜の波は、もはや絶対に押しとどめることはできない。
 ともかく、″一閻浮提いちえんぶだい広布への完璧なる基盤を第三代の時代に築け″――これが戸田先生の遺言であった。私は、先生から託された使命のバトンを握りしめ、道なき道をひたすら走り抜いてきた。戸田先生の構想はすべて実現してきたつもりである。
 このあとは一切を託す青年部の諸君がそれを受け、一人立って進んでいけば、無量の福運の道が必ずや開かれていく。そうでなければ、無常と暗黒への道へ入ってしまう。そのどちらを選ぶかは諸君自身にゆだねられていることを忘れてはならない。
3  「信仰」とは何ものにも屈しないこと
 ところで、このほど完成した「対話シリーズ」のビデオの一つ「アンデスを越えて――ペルーの創価家族たち」を観賞した。すでにご覧になった方もいると思うが、南米のペルーSGI(創価学会インターナショナル)のカルロス・シマ理事長一行が、はるかなるアンデス山脈の山村・タウカ村を訪れ、この地のメンバーを激励する姿を追ったドキュメンタリーである。
 日本のほぼ反対側に位置するペルーでは、正月を真夏に迎えることになるが、本年の新年勤行会には、約五千人のメンバーが集い、はつらつと一年のスタートを切ったとの報告が寄せられている。
 日本の成田から、ペルーの首都リマまでは、現在でも、アメリカのロサンゼルス経由の飛行機で、まる一日がかりの旅となる。私も、これまで一九六六年、一九七四年、一九八四年と、三度ペルーの地を訪問した。私にとっても、「インカの国」ペルーは、懐かしい故郷のような国となっている。

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