Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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中部記念幹部会 人生の勝利は″朝の勝利″から

1988.3.28 スピーチ(1988.1〜)(池田大作全集第70巻)

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1  日々、すがすがしい朝の出発を
 今回、中部を訪れ、青年部の諸君の、はつらつたる成長の姿に、深い感銘を受けた。中部には、凛々りりしき青年の姿が躍動している。まことに、うれしい限りである。
 それに加え、きょうは、関西や北陸からも、多くの青年部の代表が参加している。以前には、中部は″排他的″と言われ、こういう青年の交流は、なかなか、できなかったようだ。
 ともあれ、盤石なる「大中部」の建設が、私の願いである。他のどの方面からも模範とされる″偉大なる中部″を、皆さまの力で完成させていただきたい。そのためにも、中部青年部が、今後一段と向上・発展していくよう、私は強く期待したい。私も全力で応援し、力を尽くす所存である。
2  未来への青年の成長と大成のために、本日は、あえて申し上げておきたい。それは″さわやかな朝の出発こそ、人生勝利の要諦″ということである。
 一九七三年、私はイギリスを訪れ、トインビー博士と、長時間にわたり対談した。
 博士は当時、八十四歳。そうした高齢にもかかわらず、「ラボレムス」(ラテン語で″さあ、仕事を続けよう″の意)をモットーに、精力的な研究の日々を送っていた。その博士が、次のように話していたことが、今も私の脳裏を離れない。
 「毎朝六時に起床し、妻と私と二人分の食事をつくり、ベッドを整頓し、午前九時に仕事にかかり、規則正しい生活を送っている」
 この何気ない一言に、″一日一日を大切にしよう。日々、学び、向上していこう″との博士の若々しい「心」を、私は感じた。そして、さすが「一流の人物」は、いかなる年齢、いかなる立場になろうと、たゆまぬ研さんと鍛錬たんれんを忘れぬものだと、感嘆を禁じえなかった。
 とともに、一日の充実のためには、朝のスタートと規則正しい生活が大切である。一級の人物へと大成する人は、こうした生活の基本を決しておろそかにしないものだ。
3  日蓮大聖人は、「御義口伝」の一節に「今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉る者は与如来共宿の者なり、傅大士ふだいしの釈に云く「朝朝ちょうちょう・仏と共に起き夕夕せきせき仏と共に臥し」と仰せになっている。
 つまり──末法において南無妙法蓮華経を唱える大聖人およびその門下は、「如来と共に宿する」者である。弥勒みろく菩薩の後身であるとされる中国の傅大士の釈には「毎朝、仏(御本尊)とともに起き、毎晩、仏とともに寝ている」とある──と。
 私どもは、大聖人門下として、日々、妙法を唱え、実践している。ゆえに私どもが、″仏とともに起き、ともに休む″一人一人であることは間違いない。
 三世永遠の法理にのっとった正しき人生行路を進み、最も意義ある一生を過ごすためには、まず朝夕の勤行が、根本である。なかんずく「朝朝・仏と共に起き」と仰せのごとく、すがすがしい朝の勤行を行うことが大切であろう。朝ねぼうの仏様など、存在しない。

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