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日蓮大聖人・池田大作

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第1回茨城県記念総会 学会は人生蘇生の学舎

1988.2.27 スピーチ(1988.1〜)(池田大作全集第70巻)

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1  境涯を広々と信心の「直通」を
 本日は、遠いところ、また寒いなか、このようにご参集され、本当にご苦労さまと申し上げたい。
 首都圏にあっても、茨城は重要な広布の地である。また、お一人お一人力ある人材の方も多いし、組織的にも大いなる発展の力を秘めている。どうか、林康磨県長を中心に、仲良く団結し、″関東の雄″としての前進をお願いしたい。
 今後の発展と団結の前進のために、組織の長として銘記しておかねばならない点を申し上げておきたい。
 とくに壮年部の方は、夫婦で幹部として活動に励んでいる場合、次の点に留意するよう戸田先生はよく指導されていた。
 「夫婦だから、当然、奥さんからさまざまなことを聞くだろう。しかし、奥さんから私的に意見を聞くことと、聞いたことを行動に移すことは区別しなければいけない。反対に、婦人部からの意見はよく聞き、聞いたならば、ただちに解決のための行動をとらなくてはならない」と。
 細かなことと思うかもしれないが、こうした活動の基本、信心のポイントを、戸田先生は一つ一つ教えてくださった。組織の長の立場にある幹部の方々にとって、決してないがしろにしてはならない大事な点である。
2  今日は、東京創価小学校で「児童祭」が行われた。昨日、子供達と話をする機会があり、そのとき「あすは雪でも降るといいね」と言ってしまったが……。皆さまには、雪のなか、ご苦労さまと重ねて申し上げたい。
 日蓮大聖人は「道のとをきに心ざしのあらわるるにや」と仰せである。──はるばるやってこられた道の遠さに、信心のこころざしがあらわれるのであろうか──と。
 この御文は、佐渡まで大聖人をお訪ねした乙御前の母の求道の信心をたたえられたものである。
 信心のために「行動」したことは、すべて自分自身の功徳、福運となって輝いていく。
 妙法の因果は厳然である。皆さま方は「広布」のために「働き」、「法」のため、悩める「友」のために「行動」しておられる。それらの「行動」「働き」は、すべて宿命転換に通じ、功徳となって自分自身に帰ってくることを確信されたい。
 永遠の生命からみるとき、信心の世界には一つのムダもない。それは私の四十年間の信心からも確信をもって断言できる。これまで私は、さまざまな迫害や苦難を受けてきた。しかし信心のうえでの苦難は「変毒為薬」の法理で、それらを経るごとに病弱の宿命の転換、境涯の深化、拡大へと通じていった。
 境涯が広いとは、たとえていえば庭が広いことであり、そこには人生を飾る、さまざまなものを植えることができる。
 どうか、茨城の皆さまは、「広布」のため、「法」のため、そして悩める「友」のために動き、走りながら、限りなく、広々と豊かな自身の境涯を築いていただきたい。
3  さて茨城の旧国名は「常陸ひたち」と呼ばれた。この「常陸ひたち」の由来には諸説があるが、一説には「直通ひたみち」からきているといわれる。すなわち″道が直通に続いている″との意味である。
 現代も茨城県は、交通網の整備も進み、東京中心部との連携を密にしながら「自立都市圏」として発展している。また、科学万博、つくば学園都市をはじめ、国際交流、学術振興の「道」も開いている。
 次元は異なるが、信心の世界にあっても、「常陸」の字義のごとく、茨城の皆さまは、どこまでも御本尊にまっすぐ通じる純粋な信心を貫いていただきたい。そして、学会活動の面では「学会本部」との「直通」の道を、さらに広く開きながらの前進をお願いしたい。本日の記念総会を、その意義深き新出発の時ともしてほしい。

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