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日蓮大聖人・池田大作

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杉並、品川区記念合同幹部会 自らの胸中と地域に広布の城を

1987.12.28 スピーチ(1987.7〜)(池田大作全集第69巻)

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1  妙法にのっとった価値ある人生を
 きょうは、本年の活動の有終の美を飾りゆく、また明六十三年(一九八八年)の新春への助走ともいえる記念の幹部会である。年末のご繁多のなか、参加された杉並・品川をはじめとする皆さまに、心からご苦労さまと申し上げたい。
 また全国、全世界でご活躍の同志の方々にも、「この一年間、本当にご苦労さまでした」と、心より感謝申し上げたい。
 正しき信心とは、限られた、この一生を最高に充実せしめ、かけがえなき人生と生活を最大に価値あらしめて、悔いなく生きゆくためにある。また、そのためには、この信仰による以上の方法はない。
 この妙法のリズムというものが、いかに宇宙に厳然たる律動を奏で、また私どもの人生の軌道に深くかかわっているか。
 戸田先生は、よく科学・学問が進歩すればするほど、妙法に近づいてくる。妙法の正しさの証明となってくると言われていた。その卓見の偉大さは、時代とともに、いよいよ明らかになってきたと確信する。
 本日は、その一端として、最近の学説の中から「脳の″年輪″」という話を、紹介しておきたい。
2  宇宙の一切は、一瞬の静止も停滞もなく、変転していく。
 わが地球も、二十四時間のリズムで自転しながら、太陽から約一億五千万キロの距離の軌道の上を、毎秒約三十キロのスピードで公転し、三百六十五日で一回転する。
 ご承知のように、自転の周期は正確には二十三時間五十六分四・〇九〇五秒。公転の周期は三百六十五日と六時間九分十二・九六秒であり、この誤差は四年に一度、うるう年を設けて調整している。
 まことに厳然たる宇宙の運行である。この妙なるリズムに、あらためて思いをはせるにふさわしいのが、″正月″といえるかもしれない。
3  ところで最近の医学の研究によると、人間の脳には、この地球の公転と一致する″一年周期″の変化がみられるという。
 時間の関係もあり、詳しくは略させていただくが、これは東京医科歯科大学の角田忠信教授の説である。(以下、「脳のスイッチ」―『サイエンス・日本版』一九八五年八月号掲載、日経サイエンス―を参照)
 同教授によると――人の脳には、さまざまな音を左右どちらかの耳でとらえるが、左右どちらかが優位性をもって聴覚情報をつかまえ、かつ右脳と左脳に振り分けて聴くための精密なスイッチ機構があることがわかったという。このスイッチは、たとえば二十二歳の人は二十二ヘルツの音で、右耳と左耳の働きが逆転する。同じく四十五歳の人は四十五ヘルツの音で逆転するというように、満年齢による規則的な違いがある。一ヘルツとは一秒間に一回の振動数である。
 しかも、その人の誕生日の前後で、正確に変化していく。また各人のこうした″年齢周波数″の整数倍の周波数でも、同様の現象が起きた――という。まことに興味深い研究である。
 同教授は、これを「宇宙環境に周期する小宇宙である脳の変動」として、「脳の年輪系」と表現している。そして、低音域におけるこのシステムは「すべての生物に共通する、より根源的な未知の世界を垣間みせているのかも知れない」と述べている。
 一個の人間の生命が、いかに大宇宙との深き連関性を持って、活動しているか、その一端を示唆しているともいえよう。

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