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日蓮大聖人・池田大作

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九州広布三十五周年記念勤行会 希望の航路へ新しき船出

1987.10.20 スピーチ(1987.7〜)(池田大作全集第69巻)

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1  歴史に残る世界青年平和文化祭
 九州の皆さま方は、SGI(創価学会インターナショナル)総会、世界青年平和文化祭をはじめ、一連の行事を、立派にやりとげてくださった。まさに完勝であった。まず、皆さま方の多大なご尽力とご苦労に対し、SGI会長として心から御礼と感謝を申し上げたい。
 さて、本来は、私も秋谷会長も、世界青年平和文化祭に出席したあと、帰京する予定であった。しかし、このまま帰ってしまえば、せっかくこれだけの盛り上がりを示し、発展してきたものが、急に熱がさめるように、崩れてしまうかもしれない。むしろ九州の将来の発展のために、ここで深い深い信心のクサビを打っておきたい。それが九州の皆さまの誠意と真心に応える道ではないかと思い、急遽、本日の会合となった。
 当初は、祝賀会が予定されていた。しかし、同じ祝賀会でも、″精神的な祝賀会″の方が、とくに青年部の諸君にとっては、大きな価値あるものとなると考え、お疲れのところ大変に申し訳ないが、この会合とさせていただいたことを、ご理解、ご了承願いたい。
2  世界的な行事であるSGI総会や世界青年平和文化祭を、大成功で成し遂げた皆さま方である。さらに、このすばらしい九州池田講堂も落成し、また信心錬磨の新たな城である福岡研修道場も完成した。
 そして明年二月には「フランス革命とロマン主義展」の福岡展が開催される。指導者として幅広い教養を身につけるためにも、こうした展覧会も鑑賞してほしいと思うが、いずれにしても、世界的な諸行事の大成功や会館等の建設は、九州の同志が大いなる力をつけ、九州広布の大河が豊かに水かさを増してきたことを示す象徴といってよい。
 九州のこれまでの歩みをみると、東京から派遣された幹部が中心となることが多かった。その中には、自分の才能を鼻にかけ、尊大な態度で、皆さま方を広宣流布に鼓舞し、ご苦労をかけておきながら、みずからは退転したり、信心の世界から去っていった者がいる。この宿命ともいえる、悲しくもつらい歴史が九州にはあった。その九州が、世界の模範として、力を発揮し、大きく発展していく時代がきたように私には思えてならない。
3  一昨日の世界青年平和文化祭は、歴史に残る大文化祭であった。
 多くの来賓も感嘆の思いで観覧していたが、とくに印象的だったのは、ドミニカ共和国のジョッティン・クーリー博士である。博士はサントドミンゴ国立自治大学の総長を数年務めた、ドミニカ共和国を代表する知性の人である。
 ロイヤル席で興奮した面持ちで盛んに拍手を送っておられた博士は、「これは壮大な美術である。世界中どこへいっても、これだけ人間性と芸術性と哲学性のレベルの高い文化祭は絶対にない。単なる文化祭という領域をはるかに凌駕した一大芸術美である。ニューヨーク、レニングラード、パリなどでプロのバレエを見てきたが、きょうの文化祭は見る人に与える心の温かさがまるで違う。信じられないほどの美しい人間の荘厳な美である。いくら拍手を送っても送りたりないくらいです」と絶賛されていた。
 またザンビアのボニフェス・ズル大使も「文化祭は全くすばらしいの一言に尽きます。平和をここまで表現し尽くした演技は、他には絶対にない。一国でも、とてもできるものではありません」と、たたえておられた。
 これほどの称賛を受けた文化祭を、九州の皆さま方の力で現実に開催されたという事実。これは九州のもつ力が見事に開花した姿であり、まことにすばらしき九州の発展の一つの証拠といってよい。

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