Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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各部合同代表者研修会 三世永遠の人生の王道を

1987.9.15 スピーチ(1987.7〜)(池田大作全集第69巻)

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1  色心の健康こそ長寿の眼目
 本日は、遠いところ、中野兄弟会をはじめ各部・各会の皆さま方にわざわざご参集いただき、ほんとうにご苦労さま、と申し上げたい。きょうは「敬老の日」であり、けさ私は妙法の信仰者として、全世界の高齢の方々の、ますますのご多幸とご長寿とご安穏を心から祈念させていただいた。
 先日、新聞でも報道されたように、百歳を越えた方々が、日本では二二七一人にも達した。まことにすばらしいことである。と同時に、人生のあり方を、もう一度、深く考え直していくべき時を迎えたとも思う。
2  現代医学は、ともすると、病気が重く、苦しむ状態のままでも、ただ寿命を延ばそうとする傾向が強い。それに対し、仏法は、まず健康体にしてから寿命を延ばすという考え方である。つまり、何よりも仏法は、生命力を無限に涌現させゆく法であり、旺盛な生命力で健康を回復させ、いっそうの長寿としていくことが眼目なのである。高齢化が進む現代にあっては、ただ寿命を延ばすということより、いかにして心身ともの健康を回復し、有意義に生きていくかが、重要な課題となっているといえまいか。
3  アメリカのルネ・デュボス博士は、数々の業績を残した著名な細菌学者である。すでに亡くなられたが、私もかつて東京で会談したことがあり、たいへんに立派な人格者であったことを、印象深く記憶している。
 デュボス氏とマヤ・パインズ氏の共著である『健康と病気の話』のなかでは慢性の病気の割合が増えていることにふれ、「長生きする人が多くなるにつれて、さらに増大するでしょう。そして家庭にも病院にも診療所にも、回復の見込みのない老人たちがふえてゆくと思われます。医学は、そうした患者の命を取り止めることはできても、元気にさせることはできないからです」(ライフ編集部編、杉靖三郎日本語版監修、タイム ライフ インターナショナル)と述べている。まことに医学の本質をついた鋭い指摘である。

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