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日蓮大聖人・池田大作

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信越青年部合同研修会 青年よ、わが人生に大確信を

1987.8.11 スピーチ(1987.7〜)(池田大作全集第69巻)

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1  自分自身の心を信じて
 本日は、親しい二、三人の同志や友人と、和やかに懇談しているような思いで、日ごろ感じている点を、少々、話させていだきたい。
 まず、この研修会の模様は、長野、新潟の各地にも伝えられており、そこに集った約七千人の信越の若き青年達に祝福のあいさつを送りたい。
 信越の地は、着実に発展し、多くの人材も立派に成長してきており、喜びにたえない。また、この長野研修道場も、守る会の方々や婦人部の方々などが、信心錬磨の道場として真心から整備してくださっている。この席を借りて深く感謝と敬意を表したい。
2  つい先日、聞いた話であるが、ある二人の会社の社長が、総本山を見学に訪れた。その二人の会社には何人かの青年部員が勤務しており、その真面目な仕事ぶりや優秀さに感心していた。また、学会の会合にも何度か招かれていた。
 二人の社長が訪れたときには、たまたま男子部の夏季講習会が行われていて、元気はつらつたる青年達に出会った。いわゆる「仏教」は老人や弱い者の救いのための宗教と思っていたが、その青年達の凛々りりしくも、生き生きと輝いた姿に圧倒され、深い感動を覚え、これまでの宗教と違うと、学会に対する認識を一新したという。
 そして、若い青年達が仏法を研鑽し、真摯しんしに哲学を学び人生を語り合っている。平和を考え、社会貢献の活動をしている。それは、自分の利害のことしか考えない人が多い現代にあって、大変に素晴らしいことだ。この青年達こそ″日本の宝″であり″社会の柱″であり、″未来の黎明を開く希望の存在だ″とたたえていたという。
 私は、こうした話を聞くたびに本当にうれしく思うし、広布の若きリーダーである諸君達のますますの成長と活躍を心から念願するものである。
3  さて、軽井沢の地といえば、昭和三十二年(一九五七年)八月十四日、戸田先生が、当時の青年部の代表として私と森田現理事長を呼んでくださった。そのころ戸田先生は、お体も非常に弱っておられたが、私達青年に種々指導され、広布の思い出をつくってくださった。これが先生にとって最後の軽井沢となった。
 先生ほど青年を愛し、慈しみ、薫育してくださった方を私は知らない。青年の成長なくして広宣流布もない、時代の未来も開けない、との徹した信念をもっておられた。
 その戸田先生は、よく青年に対して「確信をもって生きよ」といわれた。「若い時代にとくに大切なものは、自分の心を信ずるということである。しかし自分の心というものは信じがたい。若いときには心が動揺し、迷いが多いものだ」と。
 確かに青春時代には心は揺れ動く。美しい人を見ればそちらに引かれ(笑い)、格好のよいファッションがあればそれにあこがれる。名声や名利に動かされることも多い。また、さまざまな青春の苦悩がある。なかなか自分自身に確信をもって生きていけないのが、諸君の時代かもしれない。
 しかし先生は「自分の心にひとつの確信なくして、本当の意味の幸福の人生は築けない。自分には御本尊を信じているという偉大な力がある。どんな困難にぶつかっても、どんな境遇になっても、またどんな時代になっても、必ず乗り切っていけるという信心がある。この確信が大事だ。これが人生の宝である」といわれていた。
 諸君も若いがゆえに、さまざまな人生の悩みがあるだろう。だが、それらに心を動かされたり、負けてはいけない。″私には、御本尊がある。信心がある。絶対に苦悩が解決しないわけがない。幸福になれないわけがない″との強き確信の一念をもって、限りない未来性と可能性に富んだ青年時代を悔いなく生き抜いていただきたい。

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