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日蓮大聖人・池田大作

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北海道広布開拓三十周年幹部会 わが生命の永遠の軌道を

1987.8.2 スピーチ(1987.7〜)(池田大作全集第69巻)

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1  北海道の広布開拓三十周年を祝う
 本日は全道の代表が集っての記念幹部会であり、遠来の同志の方々に、本当にご苦労さま、と申し上げたい。
 また、きょうは日曜日で、北海道で全国高校総合体育大会が開催されている折でもあり、本来なら、ゆっくりとテレビで競技を観戦したり、″のど自慢″の番組でも楽しんでおられるところかもしれない(笑い)。それを皆さま方は、仏道修行のためにこのようにご参集され、信心を磨いておられる姿に、心から敬意を表したい。また本日の幹部会にあらためて、おめでとう、と申し上げる。
2  当初の予定では、私は函館研修道場を訪問後、室蘭、札幌、厚田の戸田記念墓園、旭川等を訪れるつもりでもあった。しかし、北海道は高校総体等でも約三万人が集まり、その他の観光客とあいまって、大変な混雑ぶりであり、乗車券等を手に入れるのもたいへんである。そうした諸条件もあり、今回は、ここ函館研修道場で、じっくりと北海道の友の指導・激励に当たり、将来の構想なども検討、協議しておきたいと考えている。各地の皆さまにはお目にかかれず、まことに申しわけなく思うが、くれぐれもよろしくお伝え願いたい。
 なお、北海道の広布開拓三十周年、また三年後の学会創立六十周年を祝い、別海研修道場(現在、北海道研修道場)も、建物・施設を拡充していくことが、最高会議で決定した。まず、この席でご報告しておきたい(拍手)。
3  退転は信心の功にゼロかける愚
 さて、本日は、数字の0(ゼロ)から話を進めたい。
 〈ゼロ〉の定義は、任意の実数xに対し【x×0=0】、【x+0=x】、【x−0=x】となる、ただ一つの実数ということである。このことは、すでに七世紀初めに、インドの数学者ブラーマグプタの書物で指摘されており、そこには「いかなる数に零を乗じても結果はつねに零である」「いかなる数に零を加減しても、その数の値に変化が起こらない」との、ゼロの性質が示されているという。(吉田洋一『零の発見』岩波新書、参照)
 この〈ゼロ〉の定義に関連して、私がここで申し上げたいのは、長い間、いかに広宣流布にとって功労があったとしても、ひとたび退転してしまえば、すべては「無」に帰してしまうということである。あたかも、〈100〉に〈0〉をかけたようになってしまうといってよい。

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