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日蓮大聖人・池田大作

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SGI欧州アフリカ諸国会議 広布の組織は民衆の大地潤す大河

1987.6.6 スピーチ(1986.11〜)(池田大作全集第68巻)

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1  欧州、アフリカに平和と繁栄の新時代を
 本日の会議は、妙法のもとに、広布の″兄弟″″親子″ともいうべき、各国の同志、正義の勇者が集って開催されたものであると強調。「当初、数千人の友の参加による会合が予定されていた。しかし、多人数の集いというより、規模は小さくても、価値的で、実質的な広宣流布推進のための会合にとの意向で、各国の代表による今日の会議になった。欧州とアフリカ大陸に、平和と繁栄の新時代を開きゆく歴史的な集いとなる第一回諸国会議である。
 会議の開催地となったフランスの友に、多大なお世話になり、特に、諸行事の準備、運営に当たったフランス青年部の支援と尽力に対し、この席を借りて心から感謝したい。
 この十日間にわたるフランス滞在では、シラク首相やポエール上院議長、ルネ・ユイグ氏らとの会見、また″フランス革命二百年″の公式行事第一号となる「フランス革命とロマン主義展」の目録贈呈式などの諸行事が数多くあった。また、欧州各国の友に「詩」を贈らせていただいた。そのため、フランスの多くの同志にお会いする機会や青年達との研修会や指導会が少なかったことをご了承願いたい。
2  私は今回で、十一回目のフランス訪問となるが、先日、初めて、セーヌ川を、青年や婦人部の代表の方々と一緒に遊覧する機会があった。
 この悠久ゆうきゅうなるセーヌの流れは、パリの都を、この地に誕生させ、二千年にわたって発展、成長させた原動力となってきた。そもそもパリは、セーヌ川に浮かぶシテ島を発祥の地とし、船の交易によって栄えてきた。とともに、セーヌ川は人々の心にも大きな影響を与え、フランスの芸術をはぐくんできた母なる川といわれる。
 セーヌ川の水源は、パリ盆地南東部のラングル高原の標高四七一メートルの地点にある。川の全長は七七六キロ。傾斜がなだらかで、水量の豊富な、安定している大河川である。
 このセーヌ川は紀元前後には「セクバナ川」と記録されている。セクバナという古名は″ゆったりした川″を意味するケルト語に由来するといわれる。まさに、その名の通り、悠然とフランスの大地を潤し、人々の心に安らぎと豊かさを与えてきたのが、セーヌ川であるといってよい。
3  ″組織″は信心の向上と深化のために
 広宣流布は、一面から言えば″流れ″それ自体である。その、とうとうたる″流れ″の道を開いていくために、私どもの信心向上の「組織」がある。
 たとえていえば、広宣流布のための組織も、このセーヌ川の姿に似ているといえるかもしれない。広布の組織は、人間の「生命」という大地を、無限に潤し、耕していく。そして、一人一人の心に安心と触発と力とを与えてくれるからである。
 会議の開催地がフランスであったのでセーヌ川を例にあげたが、中欧から東欧に流れるドナウ川、イギリスのテムズ川、ドイツのライン川、またアフリカのナイル川にも、同様なことが言える。

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