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日蓮大聖人・池田大作

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「1.15」記念各部代表者合同研修会 新しい人類文明の夜明け

1987.1.15 スピーチ(1986.11〜)(池田大作全集第68巻)

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1  新鮮かつ納得の話たれ
 学会の青年部のなかでも、また日本全国でも、多くの若人が晴れやかに「成人の日」を迎えられ、心から祝福申し上げたい。また、本日は、学会後継の男女青年部が集い、初の全国代表者会議が開催される。これもまた、広布の歴史的な集いとなることを思えば、喜びにたえない。
 さらに「1.15」は「新宿の日」として、かずかずの歴史を刻んできた。学会本陣の地でご活躍の新宿の同志の方々とともに、このように、この日を祝えることを、ほんとうにうれしく思う。すべてを含めて、心からおめでとうと申し上げたい。
 とくに新宿にあっては、昨年は、全国一の弘教の軌跡を刻まれた。その努力と功労に対して、必ずや御本仏日蓮大聖人も、三世の仏・菩薩も御称讃され、諸天善神の絶大なる加護もあることを確信していただきたい。
 新宿の同志は、″広布の家族″のごとく、仲が良く、うるわしい。華々しさはないかもしれないが、深い信心の歴史をもち、水の流れるがごとく着実に前進をされたいる。新任の花房新宿長、松島区婦人部長を中心に、これからも日本第一のうるわしい同志愛で、模範の広布の天地を築いていただきたい。
2  さて、皆さまは、多くの人々を指導、激励していくリーダーの立場にある。会合での話ひとつにしても、参加者に深い感銘と感動、勇気と希望を与えていかねばならない。
 話し方も、いつも一本調子で、勢いよく滝の水が流れ落ちるような話ばかりでは、うるおいも、余裕もなくなる。あたかも大海へと進みゆく川の流れのように、変化がなくてはならない。あるときは、せせらぎもあれば、奔流もある。またあるときは、岸辺に美しい花が咲き、緑の木々も茂っている。川面もキラキラと光り、小鳥のさえずりも聞こえてくる。そして静かに川をゆく小舟に子供たちが手をふっている、平和そのものの光景もある。このようにつねに変化に富んだ話であれば、聞く人の心もうるおい、豊かになっていくものだ。新鮮に、一人一人の心をとらえ、″きてよかった″と思える何かを与えゆく話でありたいものだ。
 また、リーダーは、皆が気がねなく意見を言いあっていける雰囲気をつくっていくことが大切である。率直に建設的な意見も言えないような、権威的な態度であっては絶対にいけない。真の組織は、つねに心の交流と人々の成長と発展につながっていくべきことを忘れてはならないだろう。
3  ところで私は、多くの方々に揮毫して激励する場合がある。また外部の方々にも揮毫して贈本させていただく場合も多々ある。それに対し、御礼の手紙のなかに、この揮毫はどういう意味か、また、このことについてぜひ、もっと詳しく話してもらいたい、と書かれていることがある。きょうは、まだ正月でもあり、一人一人の方に返書を差し上げるのも大変なので、この会合の場を借りて、返礼とさせていただきたい。
 具体的には、ある学者に「無有生死。若退若出」という寿量品の一節を本に認めて贈った。その人から、ぜひ、その内容を聞きたいとあった。
 また先日、魯迅について語った。すると、ある作家から「名誉会長は魯迅の作品のなかで、どういう言葉が好きなのか」という手紙をいただいた。
 また昨年であるが、『新・平家物語』について少々、語った(昭和六十一年六月五日、東京第三総合本部幹部会。同六月十五日、京都広布三十周年記念勤行会)。すると内外の方々から、ためになるから、もう少し話してもらいたいとの要望の手紙が多かった。さらに、ウィリアム・テルについても、ぜひ、もう少し語ってもらいたい、との手紙が学生からあった。
 そういうわけで、本日は、簡単に、この四つについてふれさせていただきたい。テレビの連続ドラマではないが、指導者としての責任から、やむをえず語らせていただきたい。

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