Nichiren・Ikeda
Search & Study
夏の健康管理
爽快な夏を! 爽快な朝を!
「健康対話」(池田大作全集第66巻)
前後
1 森田 いよいよ本格的な暑い季節を迎えるわけですが、そこで夏の健康管理について考えたいと思います。
池田 わかりました。日本の夏は、とにかく蒸し暑い。そのなかを皆さん、学会活動に頑張っておられる。ありがたいことです。
豊福 夏は体調をくずしやすい季節です。
また、食中毒にも用心しなければなりません。七〜九月には、一年間の食中毒事故の約六〇パーセントが集中しています。
2 「O157」も細菌性の食中毒
池田 海外訪問中(=名誉会長は、一九九六年七月、アメリカ、パナマ、キューバ、コスタリカ、メキシコの北中米を訪問した)に、日本で集団食中毒の被害が広がったと聞きましたが。
森田 「O157」と呼ばれる毒性の強い病原性大腸菌が原因です。
池田 食中毒の原因には、どういうものがありますか。
豊福 何といっても多いのが細菌による食中毒です。食中毒の七〇パーセントを占めています。「O157」も、これに入ります。ほかには毒キノコやフグなど自然毒によるもの、水銀やヒ素など化学物質によるものがあります。
池田 食中毒を起こす細菌は何種類くらいあるのですか。
森田 大きく分けると、十数種類あります。
3 細菌は、まな板からもうつる
池田 どうすれば防げるのでしょう。
森田 まず「清潔」です。不潔な手で食品をさわったり、調理しないことが大切です。
豊福 食中毒を引き起こす黄色ブドウ球菌は、人の皮膚などのいたるところに見られます。とくに、のどや鼻、傷口を″たまり場″にしています。
池田 外から帰ったら、手洗いや、うがいを行うことが大切ですね。意外とやっていない。仏典によれば、釈尊も、食前に手洗いや、うがいを必ず行うよう、弟子たちに教えていたとされています。(「四分律」)
かといって、神経質になりすぎる必要もありません。あまり神経質になると、息もできなくなる。(笑い)
豊福 それでは長生きもできません(笑い)。ですが、「風邪をひいている場合はマスクをして調理する」などの配慮が必要だと思います。
森田 包丁や、まな板、ふきんなども、念入りに洗ってほしいものです。夏に多くの食中毒を起こす腸炎ビブリオは、魚のエラやウロコについています。だから、まな板などを通じて、次に調理する食品にうつるんです。