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友だちをつくるには?  

「希望対話」(池田大作全集第65巻)

前後
1  ―― 今回は「友だちがうまくつくれない」という悩みです。東京に住んでいる中学一年生の女子からの相談です。
 「私は小学生のとき、あまり友だちができませんでした。中学生になって、『今度こそ友だちをつくらなくちゃ』と決意したのに、初日から、もうダメでした。
 それに、小学校のとき、いちばん仲の良かった人とはケンカしたままで、同じ中学になりました。その人の目も気になります。毎日がイヤでイヤでたまりません」
 新しい環境で友だちができるかどうか、不安な人が多いと思います。
 四月はクラスがえの時期で、二、三年生にとっても、「友だち関係」は最大の関心事なんです。話を聞くと、みんな「いい友人、いい先生に当たること」を願っているようです。
 池田 よくわかりました。たしかに、中学生にとって、友人は、ある意味で、親よりも先生よりも、だれよりも心の近い、大切な存在でしょう。
2  「友だちをもつ人」が「豊かな人」
 池田 友人が多い人は幸せだ。「私には親友がいます」と言いきれる人は幸せだ。お金よりも、地位よりも、名誉よりも、「絶対に心がつながっている」「絶対に裏切らない」友人をもっている人こそ、本当に「豊かな人生」です。
 でも、あせる必要はない。できれば、もっと肩の力を抜いて考えてほしい。「今度こそ」とか「つくらなくちゃ」と緊張すると、心も重くなってしままう。
 自然でいいのです。「そのうち、自分にぴったりの友だちを見つけよう」「いつかすばらしい友だちができるから、その分、今はいないんだ」と思っていればいい。
 そうして自分を立派につくっていけばいいのです。自分を立派に成長させた分だけ、すばらしい友だちもできるものです。
 ―― 中学生に「悩みは、だれに相談しますか」と尋ねると、決まって「友だち」と答えが返ってきます。でも、「三年生になって進路を決めるときには、お互いに志望校を隠して言わない」というような面もあるようです。「真の友人」というのは、むずかしいですね。とくに女子は、仲良じグループができます。グループに入ってないという人は少ないのではないでしょうか。それだけ「一人でいること」ヘの不安が強いのだと思います。
 なかには、一人ではトイレにも行けずに、我慢したり、一人では、ご飯も食べられなくて、お弁当を家にもって帰ってしまう人もいるくらいです。
 でも、同じグループだから友情が深いか――というとそうとも言えません。
3  相手が変わっても自分は変わらないのが友情
 「誠実」が一番
 池田 そうだね。友情といっても、いろいろな友情がある。「クラスが変われば、おしまい」という、一年間で終わる友情もある。三年間の友情もあれば、一生続いていく友情もある。
 「いっぱい友人がいるが、どの人とも浅い友情しかない人」もいる。反対に、「たった一人の友人でも、永遠に変わらない、深い友情」の場合もある。
 しかし、「この友情はよいもので、あの友情はつまらない」などと決めつける必要はない。どの友情も大切にすることです。その時、その時で、誠実につき合っていくことです。
 「自分が誠実で変わらない」――これが友情のポイントです。

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