Nichiren・Ikeda
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昭和三十三年(十一月)
「若き日の日記・下」(池田大作全集第37巻)
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1 十一月九日(日) 曇後雨
第十九回総会。後楽園競輪場。
戸田先生──最後の師子吼の場なり。
正午開始。七万の会員集合。
支部長代表抱負のころより、雨となる。思い出の総会の一つ。
支部‥‥十支部誕生。青森、福島、川崎、静岡、豊橋、高松、長崎、熊本、宮崎、鹿児島である。支部の拡大もよし、しかし、先生の精神の拡大が大切だ。
今日ほど、疲れた日は、最近になし。
終わって、常在寺にて男女青年部幹部の合同会議。
戸田先生直結の弟子の未来を話す。わかる人あり、わからぬ人あり。
青年部首脳たちと会食。帰り、雨しきりなり。前途に厳しいものを感ずる。
ご遺族、理事室のことを考えながら、帰宅‥‥。
2 十一月十日(月) 曇
恩師の慈悲が、生命に脈々と流れている感じの毎日。
優秀なる人材を欲すること──万感。
夜、妙光寺にて、I君、Mさんの結婚式に出席。幸せになってもらいたし。虚栄高き二人の前途、あまりにも心配。信心の崩れゆくことを感じてならず。
早々に帰宅。
ゆっくり題目をあげる。読書。
恩師の胸中を知り戦う人、多く出でよと祈念。
ご遺族はど多幸あれと祈念。
3 十一月十一日(火) 晴
秋晴れ。
先生の獄中当時のことを記録。将来のためにと。
先生の指導を記録。後輩のためにと。
法難による入獄の模様に、涙あふれでならぬ。権力の天魔、巌窟王の先生を‥‥。
夜、遅くまで本部。
ひとり、先生の指導を整理。瞬時、胸が熱くなる希有の大指導者‥‥いつの日か、世界に宣揚する日は。
諸天よ、仏、菩薩ょ、われに長寿を、と祈る。思師の正確なる、広布の記録を書き留め、永遠に残すまで‥‥。
そのために、健康に留意したい。そのために、更賜寿命であれ。
帰宅、十二時少々過ぎる。
静かなる部屋に、豊饒の香り高し。