Nichiren・Ikeda
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昭和三十三年(五月)
「若き日の日記・下」(池田大作全集第37巻)
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1 五月十二日(月) 雨
五月三日の大総会を終え、学会は第二段階に入る。
″広布実現を目指して″と題する講演は、明確なる学会の指針を示せり」と、幹部より感謝さる。
私の闘争は始まる。先生、ご照覧を。祈る、加護を。正義のわれを。
死を覚悟できるようになる。広宣流布といいし、崇高なる人類の平和の花道に。
昨十一日は、雨の大阪大会であった。
″関西の学会員に望む″と題して講演。
熱あり。心身芳しからず。残念。
休養、健康‥‥前進、価値。
「太田入道殿御返事」を拝す。
大涅槃経に云く「世に三人の其の病治し難き有り一には大乗を謗ず・二には五逆罪・三には一闡提是くの如き三病は・世の中の極重なり」云云、文云く「今世に悪業成就し乃至必ず地獄なるべし乃至三宝を供養するが故に地獄に堕せずして現世に報を受く所調頭と目と背との痛み」等云云
生命の究極の革命‥‥唱題のみか。
2 五月十三日(火) 晴
朝、熱あり、健康になりたし。
午前、在、本部。午後、T君の結婚式に出席。夜、中野の組長会。皆、元気、われのみ元気なしか。
本部に戻り、先生の講義を整理。
「三大秘法抄」の意義
① 釈迦仏法にはないか
② 戒定慧との関係
③ 小乗・権大乗・遮門・本門の現代的解釈
④ 受戒者の資格について
⑤ 祇園精舎の意義
⑥ 戒とは
⑦ 戒体
⑧ 年齢と受戒
⑨ 破戒について
大聖人の三大秘法について
① 民衆の教育高く、知覚できる
② 内容‥‥因果の二法で誰人も納得する
③ 本因・本果・本国土に約す
④ 本門の戒壇の意義
⑤ 戒壇論(世界中の戒壇なり)
⑥ 正法と時代の流れ
⑦ 外国流布の推移
⑧ 田中智学等の誤り
⑨ 日我・日進等の過ち
⑩ 本因妙抄論(日有上人)、等々
「松野殿御消息」拝読。
昔し徳勝童子と申せしをさなき者は土の餅を釈迦仏に供養し奉りて阿育大王と生れて閻浮提の主と成りて結句は仏になる。
就寝、一時を過ぐるか。静。
3 五月十四日(水) 曇
今日も無理して家を出る。微熱あり。心身つらし
太陽でありし師、今はなく、指標まったく暗し。自己の建設が、指標とならねば。
午前・午後‥‥本部会議室に。小一時間、指導部長、秘書部長と語る。視野の狭きこと、驚くべし。悲しむべし。
誰人も、先生の遠大なる目的を解せぬことか。われに憂い出づ。
恩師の道を切り拓くのは、われの使命か。重責の感、厳しき日々。