Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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昭和二十六年(一月)  

「若き日の日記・上」(池田大作全集第36巻)

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1  一月六日(土) 曇
 十一時三十分、先生宅。薄ら寒い正月。先生と共に、会社等の書類の整理。
 一晩中、先生宅にて、種々お手伝い。及び指導、薫陶を賜る。先生の、なみなみならぬ決意をひしひしと感ずる。
 先生は、正成の如く、吾れは、正行の如くなり。奥様は、落涙。此の日の、感動、厳粛、感涙、使命、因縁、生き甲斐は、生涯、忘るることはない。後継者は、私であることが決まった。
 激越の、年も刻々と明けて来た。いかなる苦悩にも打ち勝ちて、男らしく、青年らしく、若人らしく、本年も戦いきろう。
 学会も、会社も、黎明の年であれ。
2  一月七日(日) 曇
 一日中、先生宅。
 先生との勤行に、胸はずむ。昨日と同じく、種々、書類等の整理。
 先生の悠然たる姿。余りにも大きい境涯。
 未来、生涯、いかなる苦難が打ち続くとも、此の師に学んだ栄誉を、私は最高、最大の、幸福とする。
 一日中、寒い日であった
 帰宅、十一時。御書を開くも、全く頭に入らず。
 就寝、一時。
3  一月八日(月) 晴
  汝よ、汝は、いかにして、
     そんなに、苦しむのか。
  汝よ、汝は、いかにして、
     そんなに、泣くのか。
  汝よ、汝は、いかにして、
     そんなに、悩むのか。
  苦しむがよい。
     若芽が、大地の香りを打ち破って、
     伸びゆくために。
  泣くがよい。
     梅雨の、彼方の、太陽を仰ぎ見る日まで、
     己むを得まい。
  悩むがよい。
     暗き、深夜を過ぎずして、
     尊厳なる、曙を見ることは出来ぬ故に。
 帰宅、十時。読書、ミルトン『失楽園』。

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