Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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はじめに
講義「開目抄」「一生成仏抄」(池田大作全集第34巻)
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講義にあたって
宗教は人間性の柱です。
哲学は人生の骨格です。
創価学会は、「剣豪の修行」ともいうべき教学研鑽の力によって前進してきました。日蓮大聖人から直接、御指導を受けるごとき思いで御書を開き、信行学を深め、勇気を奮い起こして広宣流布の一切の闘争に勝利してきました。「御書根本」の前進に、行き詰まりは断じてありません。
私の耳朶には、今も絶えず、戸田先生から受けた御書講義が響きわたっています。
戸田先生の講義には、生命論あり、幸福論あり、国家論あり、文化論あり、平和論、人物論、組織論、師弟論ありで、闊達な展開を通して、大聖人の仏法を現代に、また、生活に、社会にと蘇らせる力がありました。
そして、何よりも、御書を通して”地涌の菩薩の皆さん、一国を救う闘争に立ち上がろう”と呼びかけ、一人一人の生命の奥底から「使命感」と「勇気」を呼び覚ます慈愛の指導をされた。
このように万人が「地涌の菩薩」であるとの御書の拝し方は、大聖人滅後七百年間、絶えてなかった拝し方であったと確信します。戸田先生ご自身が、獄中の悟達に基づく深き地涌の使命の自覚から御書を講義されていたからです。
私自身にとっても、戸田先生の講義が、人生を決定する機縁となったことは言うまでもありません。
運命的な戸田先生との出会いも「立正安国論」の講義の時のことでした。そして、入信後、聴講した法華経講義また、折々の早朝講義でうかがった、深遠なる日蓮仏法の哲理――。戸田先生は、まさに講義の達人でした。感銘のあまり、「講義に、無技術の講義、技術の講義、芸術の講義あり」と思った記憶もあります。
私も、戸田先生の弟子として、常に御書講義の最前線に立ち、多くの友に大聖人の仏法を訴えきってきました。
大聖人の正義の獅子吼は、万人の生命に潜む魔性を打ち破る最大の力です。
相次ぐ大難を乗り越えられた大聖人の大生命力の響きは、苦難と戦う人々に勇気と希望を、そして確信と歓喜を贈ってくださる。
そしてまた、甚深の思索の御言葉は、私たちに広宣流布と人生の正しい軌道を示されております。
ゆえに「御書根本」こそ、生活と人生においても、広宣流布の戦いにおいても、「勝利への正しい軌道」なのです。
私どもの願いは、二十一世紀を「民衆の勝利」「青年の勝利」そして「人間の勝利」の世紀にしたい――この一点にあります。世界は、いよいよ人間主義の宗教を待望しています。その新時代を開く要として、また、大切な会員の糧として、大聖人の大獅子吼であられる「開目抄」の講義を開始することにしました。
「生命の世紀」「人間の世紀」を樹立するためにも、日蓮仏法の精髄と、その正統教団である創価学会の正義を語っておきたい。そして、創価学会の魂の根幹を残していきたい。
哲学は勝利のための戦いの源泉であります。
崇高にして深遠なる実践哲学である日蓮仏法を真剣に学び、生命に刻む皆さまは、永遠の”哲学博士”となることは間違いありません。一人一人が、深まる現代社会の闇を、希望の経典、永遠の宝典の光明で照らし、人間世紀を創造する哲学の勇者に育ちゆくことを念願し、講義を始めます。
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