Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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公害
「闇は暁を求めて」ルネ・ユイグ(池田大作全集第5巻)
前後
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公害
池田
これまで概略みてきたことから、さらに先へ進むには、厳密に物質的な事実の領域から出て、精神的生活の領域に入っていかなければなりません。物質的領域がいまや限界にいたっていることはすでに確認したわけですが、この精神的分野でも、危機はさまざまな荒廃をひきおこしているようです。
しかし、そこでは科学的手段では、もはや、一覧表をつくりあげるのにも不十分であり、まして、それについて分析するのには役に立ちません。
しかも、それでいて、現代の世界に生じている危機は、たぶん、この分野でより明白であり、より深刻な荒廃をひきおこしているのです。
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ユイグ
私たちの基本線をはずさないために、もしよろしければ、この二つの分野に関わっている神経系統を、その媒介として取り上げて物質的分野から精神的分野への道をたどりたいと思います。現代文明の有害な結果は、ここではもはや“汚染”としてでなく、“公害”と呼ばれるにふさわしいものとしてあらわれています。
3
神経系統に加えられている攻撃の第一としてあげなければならないのは、明らかに騒音です。ご存じのように、動物による実験で、デシベル数(音の強さなどを表す単位)を上げることによって、まず記憶を失わせることができ、つぎに気を狂わせ、さらには死にいたらしめることさえできることが観察されています。
人間は、こうしたデシベルの増大にどのように立ち向かっているでしょうか? それについて、たとえば、壁を防音化するとか、二重窓にするとか、家の概念を変えるとかの技術的解決策がいわれています。家の前面を、危険になった道路側にさらにせりだすわけにはいきませんから、内側の空間、つまり、騒音から保護された、緑地帯へ伸ばすことになりましょう。
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