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日蓮大聖人・池田大作

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おわりに あとがき

「青春対話」(池田大作全集第64巻)

前後
1  私は、若い人と語るのが大好きだ。
 若い人が、生き生きと何かに挑戦する姿を見ると、未来が頼もしくて、心の底から喜びがわいてくる。反対に青春の鼓動が止まったような灰色の瞳に会うと、心配で、つい声をかけたくなる。
 それはもしかしたら、おせっかいかもしれない。「人は人、自分は自分」と割り切って生きるのが時代の風潮かもしれない。しかし、率直に「語り合う」ところからしか、何も変わらないと私は思う。話し合えば、そこから何かが変わっていくと信じている。
2  私は昭和三年(一九二八年)の生まれである。高校生の皆さんとは、うんと世代が違う。当然、感覚も、考え方も隔たりがあると思う。それにもかかわらず、私は、「自分はこう思う」ということを、率直に語っておきたかった。
 今、「揺れる十代」による犯罪や事件が続いている。それらが起こるたびに「悪いのは、だれだ」という″犯人さがし″の論議が飛びかう。しかし、大事なのは、人生の先輩である大人が、十代のともに、自分の思いを精一杯、届けているかどうかだと思う。
 これまで生きてきた経験、成功、失敗、反省、信念。それらを、ありのままに話して、できることならば、悩みを乗り越える「勇気」を贈りたい。こういう思い出、高校生の皆さんに語ってきたのが「青春対話」である。現在も、私は中学校の友のために「希望対話」を続けている。
3  青春とは「悩みと希望との戦場」である。
 どちらが勝つか。
 絶対に、希望を勝たさなければならない!
 今、どんなに苦しくても、皆さんは「勝つために生まれてきた」からだ。
 くじけなければ、必ず「夜明け」は来るからだ。
 皆さんの胸中には、悩みを切り裂く、「無敵の宝剣」が秘められているのだ。

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