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日蓮大聖人・池田大作

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勤行・唱題とは 信仰は人生のエンジン! 唱題でエンジンをかけよ!

「青春対話」(池田大作全集第64巻)

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1  ―― 今回から信仰について、教えていただきたいと思います。
 池田 根本問題です。創価学会の後継者といっても、二十一世紀の大指導者といっても、根本は、強き強き「信心」を確立する以外にない。「信心」の二字に全部が入っている。正義が入っている。勇気が入っている。英知が入っている。福運が入っている。思いやりと人間性が入っている。平和と文化と幸福が入っている。
 信仰とは永遠の「希望」であり、自分自身を無限に開花させゆく秘術です。成長への根本法則なのです。
 ―― 私たちはすばらしい宝をもっているんですね。
2  人生と宇宙の「根本」を教えるのが宗教
 ―― まったく、その通りだと思います。それなのに、日本は特殊な国で、「信仰をもっている」というと変な目で見られます。本当は、信仰をもっているということは、確固たる人生観と信念をもっているということだから、そのほうがすばらしいことなのですが。「宗教」というのは、どういう意味があるのでしょうか。
 池田 宗教の「宗」とは根本ということ。人生の根本、宇宙の根本を教えようとしたのが「宗教」です。
 ―― そういう根っこを知らないと、人生が根なし草になるということですね。
 池田 宗教は人間としての証です。動物に、祈ることはできない。祈りは、人間にしかできない崇高な行為です。古来、あまりにも偉大な大自然に対して、山を対象にして祈ったり、火を対象にして祈ったり、海を対象に祈ったりしていた。大自然という、あまりの無限性と崇高さ、広大さ、人知では計り知れない超現実的なものへの畏敬から、自然のうちに「祈る」という行為が生まれてきた――こう考えられる。
 たとえば「災害から身を守ってもらいたい」「夫が死なないように守ってもらいたい」というように、本当に困った時に人間が欲する心がある。その心を強く凝縮させると「祈り」となるのです。理屈でも、学問でもない。それらを超えたものです。
 「祈る」と言うことは、自分の全生命の中でいちばん大事な、いちばんの強い思いを訴えたいということであり、それを願望するという行為です。
 ―― そういう心なら、だれにでもありますね。
3  「祈り」から宗教は生まれた
 池田 人間には、祈らざるを得ない本然的な心がある。それに応えて宗教が生まれた。「宗教があって祈りが生まれた」のではなく、「祈りがあって宗教が生まれた」のです。
 日々の生活の中でも「テストで良い点を取りたい」「明日は天気になってほしい」というように、祈りたくなる時は、たくさんあるでしょう。
 「自分は無宗教」と称する人でも、何か祈っている。「子どもが健康であってもらいたい」「もっと自分は向上したい」というような決意とか願望は、形を変えた祈りと言ってよい。これらを、もっと明快に、生命の法則のうえから、祈りと現実がきちんと合致していくようにしたのが、仏法の祈りです。
 要するに、人間が「幸福になる」ために宗教は生まれたのです。

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