Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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三変土田 (第1・2回)

2008.12.11 「御書と師弟」

前後
1  御聖訓「心の一法より国土世間も出来する事なり
2  わが一念で仏の国土に! 世界を変えゆく生命の光
 「大作、行ってこい! あの地に広宣流布の旗を堂々と打ち立ててくれ!」
 恩師・戸田城聖先生の命を受け、私は若き日、電光石火で転戦しました。蒲田へ、文京へ、大阪へ、山口へ、札幌へ、夕張へ。
 いずこでも、その地の「三変土田」すなわち国土の宿命転換を祈り戦った。戦い走った。
 行くところ向かうところ、私は大地に妙法をしみこませる一念で、唱題を重ねた。大地から地涌の菩薩を呼び出す誓願で、対話を続けた。そして厳然と師の構想を実現してきました。
 法華経に説かれる「三変土田」。その通りの実践が、我ら創価の同志の「人間革命」の行動です。「三変土田」の本質は、一人一人の生命を変えることに他ならないからです。
 「正義」が勝てば、「国土」は変わる。ゆえに「三変土田」とは、正と邪の熾烈な闘争なのです。
 創価学会の大興隆が大いなる力となって、日本は敗戦の焦土から発展を遂げた。この点に、大歴史家のトインビー博士も刮目されておりました。妙法流布こそ、この地上を平和の楽土に転換しゆく根本のエネルギーです。皆様は、私とともに、この誉れの大使命を担って日夜戦ってくださっている。それが、どれほどすごい人生であるか。大福徳の道であることか。
 「心の一法より国土世間も出来する事なり」との御聖訓は、仏法の奥義です。「一念」は即「三千」の次元に広がる。人間の「心の一法」の在り方しだいで、国土が善くも悪くもなる。
 人類の精神史は、この「心の一法」の探求の歩みでもあったといって過言ではない。戦争も、飢餓も、地球環境の問題も、煎じつめれば、すべて人間の「心の一法」に帰着するからです。
3  国土にも「境涯」が
 一念三千の法理に照らせば、国土にも「境涯」があります。「依正」──「依報(環境)」と「正報(主体)」は不二ですから、そこに住む人間の境涯が乱れれば、国土も荒んでしまう。人間の境涯が強く高く輝けば、国土も光を放っていくのです。
 この青き地球を、平和と繁栄と幸福の光で包むには、「心の一法」を究め、深め、磨いていくことが、絶対に不可欠です。科学技術や情報技術も、この根本を疎かにすれば、人間の幸福に生かすことはできない。国土をも栄えさせゆく「心の一法」──その究極が、妙法への信心です。
 戸田先生は「広宣流布への信心があるところが、仏の国土なのだ」と断言されました。わが尊き地域本部(団地部・地域部・離島部・農村部)や社会本部(社会部・専門部)の方々をはじめ、学会の同志の奮闘は、力強く地域を、社会を支え守っています。皆様方が、一人ももれなく幸福と健康に輝く人生を勝ち飾ることが、そのまま一国の宿命転換の道となる。
 庶民が立ち上がり、青年の熱と力を引き出すことが、国土全体の繁栄につながります。
 その意味において、私とともに「”まさか”が実現」の歴史を打ち立てた関西をはじめ、宿縁深き同志が、幸福・勝利の人生を歩んでおられることが、私の何よりの喜びであります。
 古くから、「天下の台所」と呼ばれてきた大阪。そして大関西。ある学者は、昭和二十年代から三十年代初頭の関西の庶民の熱気が、日本の高度経済成長の推進力になった、と着眼されていました。わが常勝関西が日本を動かしてきたのです。私がお会いした経済学者のサロー博士や、アメリカのシーファー大使など、多くの識者も異口同音に感嘆しているように、関西の力は、まだまだ無限です。
 ともあれ、必死の一人の力は、百万軍に勝る。
 「心の一法」を変革し、自分が変われば周囲が変わる。周囲が変われば世界が変わる。
  混迷の闇が深いほど、仏法の智慧が光ります。勇気が光ります。私たちの前進は、日本、そして世界の輝ける未来を開く前進です。ゆえに、断じて歩みを止めてはならない。
 戸田先生は叫ばれました。
 「『仏法は勝負』である。本当の仏法は社会での大闘争の中にある。仏法を現実社会の中で行じ、人間のため、国のため、世界のために戦ってこそ、真の大聖入門下であり、真の革命児ではないか。これが創価学会だ」

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